緊急事態条項を憲法に入れてはならない 福島氏

2021年12月12日 08:22

 社会民主党の福島瑞穂党首は9日までの記者会見で、自民党が改憲で目指す「緊急事態条項」創設に「絶対に憲法に入れてはならない条項だ」と強く反対し、警鐘を鳴らした。また「敵基地攻撃能力の保有は、憲法違反だ」と検討するとしている政府に対して、けん制した。

 福島氏は「自民党の改憲案では(緊急事態条項で)内閣が法律と同じ効力を持つ政令をつくることができる、となっている。緊急事態を口実に国会で法律を作ることをしないでも内閣のみで法律類似のものをつくれるということであり、基本的人権を制限することが政令でできる」と説明。

 あわせて、この条項は「国会不要論であり、憲法停止になると思う」と、許せば国民にとって取り返しのつかない危険をはらむとした。福島氏は「緊急事態条項の問題を、1人でも多くの皆さんに知ってもらいたい」とも訴えた。
 
 福島氏は「新型コロナウイルスやかつては東日本大震災を口実に、緊急事態条項を憲法に規定することが必要と(自民党は)主張していたが、コロナに対応できなかったのは緊急事態条項がなかったからではない」と断じた。またコロナ対策に対して、野党は国会でたくさんの議員立法や提案を行ってきたとも語った。(編集担当:森高龍二)