外国語学習プラットフォームを提供するDuolingoの「Duolingo語学レポート2021」によると、この1年で日本語を学習する者の数が急増したようだ。この背景には今年の夏に開催されたオリンピックの影響があるとDuolingoでは見ている。
12月7日、Duolingoが「Duolingo語学調査2021」の結果を公表している。この調査は20年10月1日から21年9月30日の1年間にDuolingoで言語を学習した学習者の情報をもとに、学習者数が5000人未満の国を除いた世界の国について国別、言語別の集計を行ったものだ。これによれば、人気の言語ランキングで日本語が昨年の6位からイタリア語を抜いて5位へと上昇した。英語版レポートではアメリカやイギリスでの急成長が目立つとされている。
ランキングはその言語が最も人気が高くなっている国の数で決められているようだが、第1位は英語の120カ国、2位がスペイン語の31カ国、3位がフランス語の24カ国、4位がドイツ語の7カ国、5位が日本語の5カ国、6位がイタリア語と韓国語のそれぞれ2カ国と続いており、アジアの中ではトップだ。2番目に人気のある言語のランキングでは日本語が4位となっており、第1位がフランス語66カ国、2位スペイン語59カ国、3位ドイツ語14カ国、4位は英語と日本語がそれぞれ10カ国の順だ。この日本語人気の急成長について日本語版レポートでは「2021年に行われた世界的なスポーツ大会の開催から『日本文化』への関心がより一層高まったことが要因なのではないか」とオリンピック開催などが背景にあると分析している。
一方、日本のユーザーに学んでいる言語について聞いた結果では、1位が「英語」、2位が「韓国語」、3位が「中国語」となった。韓国語が2位になった要因についてレポートでは「K-POPや韓国ドラマなどのエンタメコンテンツが世の中的に大きな話題となったこと」を挙げている。世界で日本語学習者が急増している一方で、日本人の英語学習の状況を見ると、「英語力に自信があるか」という質問に対しては91.3%が「自信がない」と回答し、「現在英語を勉強しているか」という質問に対しては90.3%が「いいえ」と回答しており、日本人の外国語学習意欲はあまり高くないようだ。(編集担当:久保田雄城)