BeeCruiseが「越境ECの利用意向に関するアンケート」。93%が「アフターコロナも越境ECを利用したい」と回答。訪日が越境ECのきっかけ。日本ブランドへ高い信頼度。2026年には4.8兆ドル市場に。
COVID-19の世界的流行で人々はロックダウンや外出自粛など様々な生活行動の変容を余儀なくされた。ステイ・ホームの生活の中、世界中でインターネットを経由した商品購買が増大したが、これは自国内にとどまるだけではなく国境線を越えた越境ECもまた市場を拡大している。コロナ禍をきっかけとしたEC利用への消費行動の変容は一定の定着を見せ、パンデミック終息後もEC利用継続意向の者が増加している。日本のネット販売業者に対する越境ECの多くは訪日をきっかけに日本商品に興味を持ち、日本ブランドへの高い信頼感を持っているようだ。それ故にインバウンドの早期の再開も期待される。
コンサルティング業のBeeCruiseが自社サイトを利用している米国、中国、マレーシア、英国在住の消費者800名を対象に「越境ECの利用意向に関するアンケート」を昨年9月に実施、1月12日にその結果レポートを公表している。これによれば、「コロナ以降、越境EC利用は増えたか」という質問に対して、「増えた・やや増えた」の合計は、米国で69.7%、中国52.2%、マレーシア77.5%、英国76.7%と半数以上の者が「増えた」と回答している。特にマレーシア、英国では7割後半、米国でも7割近くとなっている。
越境ECの購入理由は、「自国で購入できないから」が最多で約8割(米国87.4%、中国77.2%、マレーシア87.4%、英国85.3%)となっている。「日本製品の情報源」について複数回答で聞いた結果では、米国はtwitter、中国はWeChat、マレーシアはfacebook、英国はYouTubeと国によって特徴が出た。「アフターコロナ以降も越境ECを利用したいか」という質問には、米国で96.1%、中国96.2%、マレーシア93.1%、英国98.5%が「利用したい」と回答している。レポートは「コロナ禍をきっかけに越境ECを利用した人々の多くは自宅に居ながらにして日本の商品を手にできるオンライン利用の利便性の高さに魅力を感じ、継続の意思が高いことがわかる」としている。
「訪日した後、越境ECでリピート購買したいか」という質問に「思う」、「やや思う」と答えた者の合計は、米国96.0%、中国84.5%、マレーシア93.1%、英国100%となっており全ての国で越境EC利用によるリピート購入意向がほとんどだ。レポートではこれらのデータから2026年の越境EC市場は4兆8200億ドルまで拡大すると見込んでいる。(編集担当:久保田雄城)