松野博一官房長官はロシアのトルトネフ副首相が北方領土での新たな投資開発を進める考えを表明していることに、26日の記者会見で「北方4島は我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土」と明言し「あたかも北方4島がロシア領土となったかのようなロシア側の主張は全く受け入れられない」と強く反発した。
松野官房長官は「ロシア法令に基づくことを前提として、北方4島を含む地域の経済開発に関する特恵制度を導入することや日本企業および第3国企業に、そのような経済開発への関与を広く呼びかけることは、北方4島に関する日本の立場や首脳間の合意に基づき、日露間で議論してきた北方4島における共同経済活動の趣旨と相容れない」と批判した。
松野官房長官は「日本側の立場については、これまでもロシア側に累次にわたり、申し入れをしてきている」とした。
日本は外交青書で19年ぶりに北方領土が「ロシアに不法占拠されている」と明記したが、トルトネフ副首相はこれに反発したとも受け取れる。同時に北方4島実効支配へ強化の意向を示したものとみられる。(編集担当:森高龍二)