岸田文雄総理は26日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、今後、食料品や医薬品などの物資を提供することを伝えるとともに、国際社会、平和の秩序を守り抜くべく、今後ともG7を始めとする関係国と緊密に連携し、ウクライナを後押しする外交努力を積極的に展開していきたい考えも伝えた。
岸田総理がゼレンスキー大統領と電話会談するのは4回目。岸田総理は会談後、記者団に「会談ではゼレンスキー大統領からこれまでの日本の貢献に対して深い感謝の意が表明された」と語った。
そのうえで岸田総理は「ゼレンスキー大統領から、今現在の情勢について、今後の支援や制裁に対する大統領の考え方について聞かせていただいた」と語ったが、内容には言及しなかった。
政府はこれまでにウクライナ政府からの要請に対して3億ドルの財政支援とともに自衛隊の防護マスクや防護衣、小型ドローンなど、装備品を提供するなどの支援を行っている。
岸田総理は同日行った記者会見で、ロシアによるウクライナ侵略を踏まえた外交姿勢について記者団の問いに答え「ロシアによるウクライナ侵略は力による一方的な現状変更の試みであり、欧州のみならず、アジアを含めて国際秩序全体を揺るがす行為であり、このような試みはインド太平洋、とりわけ東アジアにおいて許してはならない」と強調した。
外交では「こうした考えに基づいて首脳外交を展開していきたい。日米豪印の首脳会合、バイデン大統領の訪日、日程については実施に向けて調整中だ。6月下旬にはドイツでG7サミットが予定されている。こうした機会を活用して、平和秩序を守り抜く首脳外交を戦略的に展開していきたい」と語るとともに「国際社会の連携の重要性について理解を広めていかなければならない」として「国際世論をリードしていく」考えを述べた。(編集担当:森高龍二)