パンデミックからの経済活動再開とウクライナ侵攻の影響でエネルギー価格と穀物価格の上昇が続いており、全般的な物価高騰に移りつつある。4月からは消費者レベルでの様々な商品の値上げが行われているが、それをカバーし得るだけの賃上げが実現する見込みはない。家計は確実に苦しくなると見込まれ、当然人々の節約ムードは強くなっている。水道光熱費や通信費は固定費に近く節約するにも限度がある。一方、食費は節約のために様々な工夫が可能であろう。
4月15日、金融コンサルタント業の保険マンモスが人々の食費節約に関して調査した「食費に関するアンケート調査」の結果を公表している。調査時期は4月上旬、サンプル数は450名だ。サンプルには偏りがあり、女性が70%、男性30%で、年代は19歳以下が1%、20~30歳が34%、31~40歳が36%、41~50歳が19%、51~60歳が8%、61歳以上が8%と20~40歳で70%を占めている。
1カ月の食費について聞いた結果では、1人暮らし世帯では「1~3万円未満」が67%と最も多く、次いで「3~5万円」23%、「1万円」8%、「5~8万円」2%の順となっている。2人暮らしでは、「3~5万円未満」が48%と約半数を占め、「1~3万円」33%、「5~8万円」15%、「1万円未満」3%、「8~10万円」が1%だ。4人家族では、「3~5万円未満」が40%、「5~8万円」33%、「1~3万円」16%、「8~10万円」9%、「10万円以上」と「1万円未満」が1%だ。
外食の頻度については、「週1~2回」27%と最も多く、次いで「1~2週間に1回」と「ほとんどしない」が23%、「1カ月に1回程度」が19%、「週3~5回」6%、「ほとんど毎日」が2%となっている。外食頻度が1週間に1回未満の者で65%ほどになり、あまり外食は利用していないようだ。「食費を節約する為に心がけていること」を聞いたところ、「自炊をする」が450人中168人で37.3%と約4割を占め最も多く、次いで「買物に行く回数を減らす」が56人で12.4%、「外食を減らす」は44人、9.8%で、10人に1人は食費節約のために外食を控えるよう心がけているようだ。
その他の回答では「閉店間際の食材が安い時間帯にスーパーに買い物に行く」や「スーパーで見切り品を探して料理の品数を増やす」などといった工夫がみられた。食品も値上げラッシュの中、外食を控え自炊をするなど様々な工夫で家計防衛を行っているようだ。(編集担当:久保田雄城)