対露、ウクライナ、対中国で認識共有 日米首脳

2022年05月25日 07:37

 日米首脳会談が23日行われ、日米の両首脳はロシアによるウクライナへの侵略や中国の海洋進出を睨み「ロシアによるウクライナ侵略について、引き続き国際社会と緊密に連携しながら、対露制裁措置を講じつつ、ウクライナ支援を進めていくことを改めて確認するとともに、今回の侵略のような力による一方的な現状変更の試みをいかなる地域においても許してはならず、その試みには重大なコストが伴うことを明確に示していくことが重要との認識で一致した」。

 外務省は日米首脳が「今回の侵略により、いかなる国にも誤った教訓を与えず、また機会が訪れたと誤信させぬよう、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致した」と会談内容を発表した。

 外務省発表によると「日米両国首脳は、ウクライナ情勢がインド太平洋地域に及ぼし得る影響について議論し、最近の中露両国による共同軍事演習等の動向を注視していくことで一致した。また東シナ海や南シナ海における力による一方的な現状変更の試みや経済的威圧に強く反対し、香港情勢や新疆ウイグル自治区の人権状況を深刻に懸念する」とした。

 そのうえで「中国をめぐる諸課題への対応に当たり、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致。また台湾に関する日米両国の基本的な立場に変更はないことを確認し、国際社会の安全と繁栄に不可欠な要素である台湾海峡の平和と安定の重要性を強調。両岸問題の平和的解決を促した。両首脳は中国と対話を継続し、共通の諸課題については協力していくことでも一致した」としている。(編集担当:森高龍二)