地方創生臨時交付金「国民納得の使い方を」提起

2022年06月01日 06:01

 立憲民主党の蓮舫参院議員は30日の参院予算委員会で地方創生臨時交付金の使途の在り方について、自治体によっては「計画や目的に問題があると思われる事例がある」と指摘し、制度設計を見直すことも提起して政府の考えを質した。

 岸田文雄総理は「予算を絶えず検証し、国民が納得する使い方を考えていく姿勢は大事だ」としたが、具体のことには言及しなかった。

 蓮舫氏が取り上げた自治体の例のうち「ハッピーマリッジ応援事業」を実施した自治体では2020年2月16日~3月31日までの期間に入籍するカップルに5万円の商品やサービスをプレゼント。選択できる商品やサービスには「シャンパンタワーや二次会経費、頭皮環境改善スパ代」など色々。蓮舫氏は「国はこれに1億8000万円を交付している」として、使途が適正と言えるのか疑問視した。当該自治体の独自財源は「ゼロ」だったとしている。

 この事業に内閣府地方創生推進室の黒田昌義次長は「新型コロナの影響で結婚式のキャンセルが続く中、減収が見込まれるブライダル関連企業などへの支援と結婚気運の醸成を図るために、入籍するカップルを対象に『カタログギフト』を提供し、イベントなどを実施する事業と承知している」とこともなげに適正な範疇にあると受け止めている答弁を行った。

 蓮舫氏は今回の事例などをふまえ、制度設計を見直すように求めたが、岸田総理は「地方の説明責任と合わせて、国としてもしっかり検証し、国民の皆さんにしっかり説明する。こうした努力はしなければならないと思う」とするにとどまった。(編集担当:森高龍二)