法的根拠なく、閣議のみで安倍晋三元総理の「国葬」を決めたことから、憲法が保障する「法の下の平等の原則」、「思想・信条の自由侵害への懸念」、「全額国費の妥当性」など、国葬反対の意見が各種世論調査で過半を占め、世論を2分する状況になっている。
立憲民主党の泉健太代表は4日までの記者会見で『元総理は内閣葬とする』と「基準なり法律を作るべき」と提案した。これまでほとんどの総理は「内閣・自民党の合同葬」で追悼してきた。
泉代表は会見で「時の総理、政権が政治的事情などを踏まえて決められる、ということはおかしい」と岸田文雄総理らの考えに問題を提起し「ルール作りを可及的速やかに行う」ように求めた。
国葬を巡っては、岸田総理は「各国からの敬意と弔意に対し、日本国としての礼節をもってお答えすることが必要との思いを強くしている」などとしたが「内閣・自民党の合同葬」ではそれができないのか、甚だ疑問。
小渕恵三元総理の内閣・自民党合同葬でもアメリカ大統領ら153か国3地域、22国際機関関係者ら約380人が参列し、弔意を示された。むしろ、今回は海外から最大1000人を見込んでいるものの、G7=主要7か国=首脳で本人参加はカナダ・トルドー首相のみにとどまる。
アメリカもバイデン大統領ではなく、副大統領になるもよう。国際的評価が他の元総理に比べ、安倍氏が抜群に抜きんでているのか、岸田総理の説明には、この点に限っても合理的説明が足りない。(編集担当:森高龍二)