経済再生担当相交代に続き今度は法相の交代

2022年11月13日 08:42

 党内派閥均衡で安定を狙った岸田内閣だったが、大臣はじめ副大臣、政務官と相次ぎ、資質を問われる問題が表面化し、さきの経済再生担当大臣交代に続き、今度は法務大臣交代の事態になった。後任の法務大臣には斎藤健・元農林水産大臣が就任する。

葉梨康弘法務大臣は今月9日開かれた武井俊輔外務副大臣のパーティで「法相と言うのは、朝、死刑のハンコを押しまして、それで昼のニュースのトップになるというのは、そういうときだけという地味な役職で」などと発言。10日の参院法務委員会で発言を撤回したが、撤回で済む話ではない、と党内からも批判の声があがっていた。

 葉梨法務大臣は武井氏のパーティで教団の話を持ち出し「今回はなぜか旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題に抱きつかれてしまいました。ただ抱きつかれたというよりは、一生けんめい、その問題解決に取組まないといけないということで、私の顔もいくらかテレビに出るようになったということでございます」などと軽々な発言もしていた。

 今回の大臣交代にとどまらず、岸田内閣政務3役を巡っては他にも、そのポストに相応しくないとの批判が上がる顔ぶれが多数いる。

 国政選挙で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政策協定とも呼べる「推薦確認書」に署名した大串正樹デジタル副大臣と山田賢司外務副大臣。自身の関係政治団体を巡り「政治と金」の問題を追及されている寺田稔総務大臣、ツイッターを巡り東京高裁からジャーナリスト伊藤詩織さんの名誉を棄損したとして、55万円の賠償を命じられた杉田水脈(みお)総務大臣政務官。杉田氏は最高裁に上告しているが、政務官としての資質が厳しく問われている。ポスト交代がこれで幕引きになるのか、甚だ疑問の状況だ。(編集担当:森高龍二)