葉梨康弘法務大臣は10日、前日都内で開かれた会合で「法相になり3か月になりますが、だいたい法相と言うのは、朝、死刑のハンコを押しまして、それで昼のニュースのトップになるというのは、そういうときだけという地味な役職」などと発言していたことについて、参院法務委員会でこの発言を撤回した。
葉梨法務大臣は9日の武井俊輔外務副大臣のパーティでこの発言をしていた。また葉梨法務大臣は「そういう地味な役職だが、今回はなぜか旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の問題に抱きつかれてしまいました。ただ抱きつかれたというよりは、一生けんめい、その問題解決に取組まないといけないということで、私の顔もいくらかテレビに出るようになったということでございます」とも語るなど、法相として軽々すぎる発言をしていた。
葉梨大臣は記者団に「(武井氏が務める)外交、(自身が務める)法務は憲法を具現化する、理念を具現化する、そういう行政。国の屋台骨を支えるという意味では外務省と法務省は似たようなところがあって・・・」と「国の根幹をなす」との発言もしていることを紹介。
そのうえで「昨日(9日)の発言趣旨の根幹は、法務省と言うのが日本の屋台骨を支える行政である、まさに国士として、この気概を持ってやっていかなければいけないという事では、外務省と共通点があるということを強調した」ものだとした。そして「ただ、誤った印象を与えるようなことは閣僚として気を付けないといけないという事だと思う」とも述べた。
一方「一部の新聞報道にあるように『法相の仕事が死刑のハンコを押すだけ』なんて、私は一切、言っていません」と法相職を軽んじていない旨を強くアピールした。(編集担当:森高龍二)