冬のボーナス、物価高騰で「貯金増やす」節約ムード増大、6割超

2022年11月27日 09:14

画・冬のボーナス、物価高騰で「貯金増やす」節約ムード増大、6割超。

ロイヤリティ マーケティングが「Ponta消費意識調査」。冬のボーナスの使い道、9年連続「貯金・預金」が1位。物価上昇で昨年と比べて「貯金額を増やす」者が増加。「節約したい」派は65.1%に。

 物価上昇が止まらない。物価高騰を受けて人々のマインドは節約ムードを強めているようだ。10月には今年最多の6500品目以上の食料品の値上げが実施され、直近9月の消費者物価指数は3.0%の上昇となっている。経済活動の再開で再び人手不足が深刻化し、企業は賃上げ傾向を強めており、冬のボーナスは夏の支給水準を超えると期待されているが、物価高騰を受けた節約ムードの中、その多くは貯蓄へと向かいそうだ。

 10月26日、ポイントサービス「Ponta」を運営するロイヤリティ・マーケティングが9月下旬に3000名を対象に実施した「Ponta消費意識調査」の結果レポートを公表している。これによれば、冬のボーナスの使い途について複数回答で聞いた結果では、「貯金・預金」が37.3%で断トツの1位となった。ちなみに、2位は「旅行」の7.0%、3位「食品(ふだん食べるもの)」5.6%となっている。

 「物価上昇を受けて冬のボーナスの使い道に変化はあるか」という問いには、全体で57.9%と約6割が「変化がある」と答えており、円安・物価高騰が冬のボーナスの使い方に強い影響を与えているようだ。年代別にみると、20代の66.6%が「変化あり」と回答しており、30代が63.4%、40代56.6%、50代52.4%、60代以上41.2%と、収入や貯蓄の少ない若い世代ほど物価上昇の影響を強く受けているようだ。「ボーナスの使い道の変化」について具体的に聞いた結果では、「貯金額を増やす」が35.2%で断トツのトップとなっている。年代別では20代の45.1%、30代の39.6%が全体平均を超え、やはり若い世代で貯蓄志向が高くなっているようだ。続いて「生活費(食料品、日用品、光熱費など)に充てる金額を増やす」24.0%が続いている。年代別では、20、30、40代の現役世代で高くなっている。

 「支給される金額のうち、どの程度貯金・預金したいか」と聞いた結果、「50~75%」が24.8%、「75%以上」が28.9%となっている。「貯金額を増やす」と回答した層では「50~75%」が25.9%、「75%以上」が30.1%となっており、両者を合わせると56.0%となる。消費者の節約志向をみると、昨年2021年10月調査では「節約したい」が61.1%となっているのに対し、今回調査では65.1%と4ポイントの増加となっている。物価高騰によって人々の節約ムードが強くなっており、年末・年始の商戦にも影響が出る可能性もある。(編集担当:久保田雄城)