全ての人が生きがい感じられる社会目指すと総理

2023年02月12日 10:21

 「建国記念の日」とされる11日を前に、岸田文雄総理は10日、総理大臣メッセージを発表した。

 総理メッセージは安倍晋三元総理が国民の愛国心養成を狙い、2014年に発表したのが始まり。

 以降、歴代総理が「建国をしのび、国を愛する心を養う、という趣旨のもとに、国民1人1人が、我が国の成り立ちをしのび、今日に至るまでの先人の努力に思いをはせ、さらなる国の発展を願う国民の祝日」と冒頭にアピールしている。

 安倍氏最初のメッセージでは「長い歴史の中で『幾たびか災害や戦争などの試練を経験しました』が、国民1人1人のたゆまぬ努力により、今日の平和で豊かな国を築き上げ、普遍的自由と民主主義と人権を重んじる国柄を育ててきました」という文言があった。しかし日本は他国から侵略戦争を起こされた経験はない。

 岸田総理のメッセージからは「戦争」の言葉が消え「長い歴史の中で我が国は幾度となく、大きな困難や試練に直面しました」に変わった。そのうえで「先人たちは、(困難や試練に直面する)その度に、勇気と希望を持って立ち上がり、明治維新や高度経済成長など幾多の奇跡を実現してきました。そして、自由と民主主義を守り、人権を尊重し、法を貴ぶ国柄を育ててきました」としている。

 岸田総理はメッセージ最後部分で「先人たちの足跡の重みをかみしめながら、国民の命と暮らしを守り、自由のもたらす恵沢を確保し、全ての人が生きがいを感じられる社会の実現を目指します」と強調。

 また「今を生きる国民の皆さんと共に、直面する課題に立ち向かい、将来の我が国国民に対し、世界に誇れる日本を繋いでいきたいと考えます。『建国記念の日』を迎えるに当たり、私はその決意を新たにしています」と決意を示している。その実効性ある政策こそ注視されることになりそう。(編集担当:森高龍二)