政府は防衛装備庁の橋渡し研究費用に来年度予算に188億円と今年度比で約20倍もの予算計上をしている。この意義にについて浜田靖一防衛大臣は「先端技術を防衛目的に活用するに当たって橋渡し研究が非常に有効なものと考えている」と強調し「早期の実装化につなげていく取組みの一環として強力に推進したい」と19日までに記者会見で語った。
浜田大臣は「AIや量子など民生技術が急速に進展していく中、こうした技術をより広範囲にわたり防衛用途に取り込んでいくためには橋渡し研究を強化することが急務だと考えている」とした。
また「戦略3文書を策定し、防衛産業以外の企業やスタートアップ企業、アカデミアが持つ先端技術を防衛目的で活用するための取組みを強化していく方針を政府として明確に打ち出した」と語った。
浜田大臣は「企業やアカデミアに対して、防衛省の考え方や取組みの内容を分かりやすく丁寧に説明し、積極的に発信することを通じて、先進技術の橋渡し研究について理解を得る努力をしていかなければならないと考えている」と述べた。
企業側からは基礎研究と違い装備品そのものにつながる開発になることに不安や判断の難しさがあるとの声も上がっている。浜田大臣は「この国の安全保障に大きな貢献をするという事業であることを強調し、説明していきたい」などと語った。(編集担当:森高龍二)