日本、イタリア、カナダ、フランス、米国、英国、ドイツ、欧州連合(EU)—の経済団体による「B7東京サミット」は20日、岸田文雄総理らG7首脳に対して共同提言を行った。
経済・財政、貿易・投資、グリーントランスフォーメーション、デジタルトランスフォーメーション、医療・保健などの課題解決に向けイニシアティブを発揮するように求めるとしている。
そして「持続可能な経済成長と地球環境の保全を両立させ、成長の果実を公平・公正に分配すべき」としている。
このうち、エネルギーと食糧の確保に関して「現在発動されている対ロシア制裁はロシアによるウクライナ侵略が続く限り継続すべき。制裁の実効性を確保するため、G7は可能な限り多くの国と連携し、需要の代替や迂回(いわゆるバックフィル)を防止する必要がある」と実効性を高める取組みを求めている。
また「途上国の強靭性を高めるため、省エネ/エネルギー効率向上および代替エネルギー源に係る技術および情報を途上国に提供すべき」としている。
B7の共同提言は「安全性を前提にエネルギーの安定供給、経済効率性、環境適合性を同時に達成するエネルギーミックスの確保が極めて重要という認識の下、G7は各国の状況を考慮に入れた具体的な政策を追求すべき」と原発容認の国にも配慮した内容になった。
共同提言は「ロシアのウクライナ侵略は特にエネルギー安全保障、エネルギーの安定供給がいかに重要かを想起させることとなった。ロシアのエネルギーへの依存を減らすためにも、G7はエネルギー供給源の分散化、クリーンエネルギー技術の導入の加速化、エネルギー効率の向上に重点的に取り組むべき」としている。
そして「再生可能エネルギーと原子力はその利用を選択した国のエネルギー安全保障の強化に寄与する」とし「カーボンニュートラルを達成するうえでも再生可能エネルギーと原子力は不可欠な役割を果たすことになるだろう」と原発推進に180度方針転換した安倍→菅→岸田の政権対応を後押しするものになっている。(編集担当:森高龍二)