5月5日の子どもの日にちなんで、日本共産党は「日本の子どもの自殺率が主要7カ国の中で最悪で、10代前半での自殺は増加傾向になる」としたうえで「いじめ、不登校、児童虐待の増加も極めて深刻。政府が『こどもまんなか社会』と言うなら、従来の施策の検証や反省を行い、憲法と児童憲章、子どもの権利条約と国連からの勧告を正面から受け止め、施策に生かすことが求められる」とアピールした。
また「政府から独立した権利擁護の立場で行政を監視・評価、子どもの意見を代弁して個別事案の権利救済を行う『子どもコミッショナー』の制度化が世界で広がっている」とし「日本も早期に実施すべき」と提言した。
立憲民主党の長妻昭政調会長も「昨年の子どもの自殺者数は過去最多となり500人を超えている。子どもの精神的幸福度はOECD加盟国の中で下から2番目の37位だった。いじめや虐待を受けていたり、不登校や貧困、ヤングケアラーといった環境に置かれたり、教育を受けたくても経済的な理由で希望する進学先を選べないなど子どもたちを取り巻く環境は厳しくなっている」と提起。
そのうえで、子ども家庭庁について「「家庭」という言葉が入りましたが、過度に家庭に責任を負わせるのではなく、あくまでも子どもの視線に立ち、子どものために何ができるのかを考えるべき。また、いじめや虐待などの子どもをめぐる重大な権利侵害事案が起きた際に、子どもの権利擁護の状況を政府から独立した立場から監視し、原因究明のために必要な調査を行った上で、再発防止のため勧告を行うことができる子どもの権利擁護委員会『子どもコミッショナー』の設置を強く求める」と『子どもコミッショナー』の設置を求めるコメントを発表した。(編集担当:森高龍二)