気象庁の発表によると、九州北部、四国、中国、近畿東海地方で5月29日、九州南部は30日にはが梅雨入りした模様だ。全国的に今年は平年に比べて6~8日ほど早い梅雨入りとなる見込みだ。
これから夏に向けて気温が上がる中、エアコンの除湿機能などを使う機会も増えてくるだろう。しかし時を同じくして、東京電力をはじめとする大手電力会社7社が6月1日からの電気料金の価格を引き上げた。家計への負担増を考えると、エアコンのスイッチを押すのを躊躇してしまうという人も多いのではないだろうか。でも、消防庁の統計によると住居内での熱中症の発生率は全体の4割にも上る。家族の健康や安全を守るためには、エアコンの利用を我慢するのはやめる方がいい。
そんな中、新築やリフォームを検討している人たちの間で「全館空調」への関心が高まっているようだ。全館空調とは、住居の中の空気を循環させて、家全体を一括で温めたり冷やしたりする冷暖システムのこと。部屋ごとに冷暖房するエアコンなどとは違い、廊下や洗面所、トイレ、お風呂場など、普通の家庭用空調では行き届かないようなところまで一定の温度に保ち、家の中を快適な温度に調整できるのが特徴だ。設備メーカーや機種などによって、天井からの吹き出し型や床下冷暖房型、壁輻射型、壁掛けエアコン応用型など様々なタイプが存在するが、いずれにしても「家全体」を空調するものなので、一般的には電気代がかさむイメージが強いのではないだろうか。
実際のところはどうなのか、木造住宅メーカーのAQ Group(旧アキュラホーム)は、住宅業界の中でも、自社オリジナルの先進的な全館空調システム「匠空調・S」を展開しており、とくに全館空調システムに積極的に取り組んでいるメーカーだ。
AQ Groupによると、温度と湿度を一定にすることで、快適さはもとより、ダニやカビ、結露の発生も防げるので、湿度を原因とするトラブルも無全に抑制することができるという。また、同社の「匠空調・S」は室内空調を2階の床下に設置するとともに、室外機も1台で済むため、建物の外観もすっきりする。個別のエアコンだと一台ごとに設置場所や近隣への配慮が必要となるが、「匠空調・S」ならその心配も無用で、顧客に喜ばれるポイントの一つになる。しかも、外気取入れ側にも換気側にも高性能フィルターを搭載しているので、室内に花粉や粉塵、ダニ、ゴミなどを侵入させないのはもちろん、室外に排出する空気までクリーンだ。
とくに年配層との暮らしでは、住居内の寒暖差が原因で起こるヒートショックなどが心配だが、全館空調ならこのリスクを最小限に抑えることができる。さらに、就寝時の寒暖差がなくなることで、同社の全館空調を導入したほとんどの家庭で「熟睡できる」「朝、すっきり目覚められる」との回答が上がっているという。
そして気になる電気代だが、各部屋の冷暖房を個別に稼働させる場合とほぼ同等になるという。ちなみにAQ Groupの住宅は、従来よりもワンランク上の省エネ基準「ZEH」に対応しており、太陽光発電などの総エネシステムと組み合わせることで、光熱費0円も実現できるそうだ。その上、全館空調は一般的なエアコンに比べてON/OFFの切り替えが少ないので故障のリスクも軽減される。お手入れの手間も、通常のエアコンとほとんど変わらない。
エアコンを小まめに操作するストレスから解放される上、家計の節約にもつながる可能性があるのなら、全館空調を検討する余地は大いにあるだろう。新築やリフォームを考えているようなら一度、住宅展示場などで相談してみると良いのではないだろうか。
電気代の高騰と猛暑のかけ引きで、今年の夏は大いに頭を悩ませそうだが、そんな余計なストレスからは少しでも早く解放されて、不安の少ない快適な生活をおくりたいものだ。(編集担当:今井慎太郎)