政府税調は1日までに岸田文雄総理に答申を行った。その中で「片働き世帯」が減少し「共働き世帯」が増えるなど家族や働き方に変化が生じているとし「公平・中立な税制を構築する観点から配偶者控除・配偶者特別控除の在り方について検討する必要がある」と見直しへの取組みを提言した。
答申では「配偶者控除又は配偶者特別控除は社会的に広く適用されている状況ですが、制度創設時と比べて『片働き世帯』は減少する一方、『共働き世帯』。特に『夫フルタイム・妻パートの世帯』が増加している」。こうした「世帯構成の変化を反映し、適用者は2021年分においては約1339万人と2011年分の約1584万人と比べ、減少してきています」と見直しする必要の根拠を数値で示した。
制度は納税者の担税力を考慮し、配偶者が一定所得金額以下の場合、所得税で最高38万円(配偶者が70歳以上の場合は最高48万円)、個人住民税で最高33万円(配偶者が70歳以上の場合は最高38万円)の控除が受けられる仕組み。配偶者特別控除は配偶者の収入に応じ控除額が逓減・消失する仕組みになっている。
答申を受けた岸田総理は「政府としては本日取りまとめていただいた答申をもとに、令和時代のあるべき税制と検討をさらに進め、将来世代が将来に希望が持てるような公正で活力ある社会を実現していきたい」と述べた。(編集担当:森高龍二)