高市早苗経済安全保障担当大臣は17日開かれた参院本会議での重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律案に絡む「セキュリティ・クリアランス制度」の導入に伴う適正評価対象人数について「多く見積もって数千人程度」と答えた。
高市大臣は「多く見積もって数千人程度で、数万人という単位にはならない」と答弁。算定について「大胆な仮定を重ねながら試算した」とし「数千人程度になり、数万人にはならない。経済安全保障分野は変化が早く、時の経過と共に増減することもあり得る」と答えるとともに「将来の適正評価の対象人数を答えることは困難には変わりない」としたうえで「目安となる数字は大きく変動することはないと認識」している旨を答えた。
立憲民主党の杉尾秀哉参議院議員の質問に答えた。杉尾氏は「今回の新制度は最終的にどれだけの規模を想定しているのか」などを質した。また民間人が調査されることになることからプライバシーが侵害される恐れがあるとして、適性評価を行う調査機関による「権限の濫用」を防ぎ、人権を最大限保障すると共に収集した個人情報の管理の厳格化、調査拒否を理由とする配置転換など労働者への不利益な取り扱いを禁止する事など法案審議の過程でルール作りをと求めた。
岸田文雄総理は「法案では法律の適用にあたっては、これを拡張して解釈し国民の基本的人権を侵害してはならないと規定。担保されるようしっかり対応していく」と答弁した。(編集担当:森高龍二)