防衛省設置法等の一部をなど改正に伴う審議が8日の参院本会議であり、立憲民主党の水野素子議員が「法改正による統合作戦司令部新設により米軍との連携が強化され、防衛大臣の指揮権の一部が授権される。文民統制に問題はないか」との質問に、木原稔防衛大臣は「統合作戦司令官の権限は全て防衛大臣の命令によることから防衛大臣が自衛隊を指揮・監督する体制が確保され、文民統制が侵されることはない」と明言した。
また水野氏が「仮に海外で米軍の活動に起因し、存立危機事態に該当し得る事案が生じ、反撃の是非を検討する場合、米軍インド太平洋軍司令部と自衛隊統合作戦司令部でどのように連絡調整が行われるのか、また日本政府は国会審議を含むどのようなプロセスで反撃の是非を最終判断するのか」と質した。
これには木原大臣は「米側と議論を進めているところであり、存立危機事態における対応を含め予断を持って答えることは差し控える」と答えなかった。そのうえで武力の行使について木原大臣は「事態対処法の手続きに則り対処基本方針を閣議決定し、国会の承認を求めるなど、国会の関与を得て運用されることとなる」と答えた。(編集担当:森高龍二)