政府のエネルギー価格激変緩和措置が5月末に切れるのに伴い電気料金が6月分から上昇することに対し、林芳正官房長官は22日午後の記者会見で都内の一般家庭の電気料金を引き合いに「激変緩和措置を行う直前の2022年12月の価格(最高額)より1割程度低くなる見通しと経済産業省から聞いている」などと答えた。
7月に請求される電気料金が東京電力では400円程度上がるが政府の対応はとの記者団に答えた。林官房長官は「エネルギー価格の激変緩和措置は国際情勢の緊迫化を背景に価格が急騰する中で緊急対応として実施してきたが、LNGや石炭の輸入価格がロシアのウクライナ侵略前と同程度になった状況などを踏まえ、措置は5月末までとしている」とした。
そのうえで「家庭向け電気料金は東京エリアで試算したところ激変緩和措置がなくなることを考慮しても6月使用料金は激変緩和措置直前の2022年12月使用分の水準より1割程度低くなる見込みと経産省から聞いている」とした。
林官房長官は「今後、家計や経済活動への影響を抑えるためにもエネルギー構造に強い転換を進める」とし「徹底した省エネに加え、再エネや原発などエネルギー自給率向上につながる脱炭素電源の活用を進める」と原発活用などをあげた。また「(電気料金の急騰など)緊急対応が必要になった場合には迅速に対応する」とした。(編集担当:森高龍二)