抜け穴だらけの「ざる法」と野党から揶揄される政治資金規正法改正案。10日の参院決算委員会や政治改革特別委でも問題が指摘された。
決算委員会では立憲民主党の村田享子議員が参院政治改革特別委員会での同僚議員(熊谷裕人議員)の質問で政策活動費の使途公開規定では条文が「金銭」と表記され「金銭等」になっていないため「政策活動費を小切手で政党から議員に渡した場合、使途公開から除外されることがわかった。改正案が成立したら、これからは小切手で渡しますねということにすれば使途公開されない。抜け穴だと思うが」と『等』を入れるよう法案修正を求めた。商品券や有価証券も同様。
岸田文雄総理は「小切手について、どのようなやりとりが行われたのか承知していない。1月から国会で政治資金にかかわる様々な問題が議論されてきた。全体について政治の信頼を回復するために必要な対応を考えていく。直接の再発防止とあわせて議論するということで法律を策定し、各党の意見も伺い修正を行った。こうした取り組みなので、再発防止については直接対応できる内容をしっかり盛り込んでいる」と答弁。
岸田総理は「政治資金の信頼回復に向けてどうあるべきなのか、参院特別委員会においても議論が続けられていると承知している」と審議が続いているとしたが、条文規定の見直しには直接答えなかった。(編集担当:森高龍二)