消防庁が全国の市区町村を対象に実施した消防団組織概要調査の結果が1日までに公表された。それによると4月1日現在、全国の消防団員数は74万6681人で、前年に比べ1万5989人減少した。消防団数は2174団だった。
消防庁は「消防団員確保に向け、広報の充実や処遇改善を更に推進するとともに企業等との連携強化、シニア層の活躍促進、女性団員が活動しやすい環境づくり、消防団員の負担軽減など、働き方改革につながるノウハウ等が記載されたマニュアル等を通じた各地域の優良事例の横展開など消防団の更なる充実に向けた取組みを進めていきたい」としている。
消防庁によると消防団の昨年1年間の入団者は4万82人。一方で退団者は5万6071人になった。ただ、重点的に取組んだ女性団員は2万8595人と前年より641人増えたほか、学生団員についても7122人と前年より560人増えるなど、一定の成果が見られた。
また消防団員の処遇改善に係る対応状況では年額報酬、出動報酬及び各報酬の支給方法について基準を満たす市区町村が90%超えになった。人口10万人あたりの団員数で最も多かったのは佐賀県の2044人。最も少なかったのは大阪府の112人だった。(編集担当:森高龍二)