木原稔防衛大臣は3日の記者会見で南西諸島の運用基盤の拡充に向けた調査対象に「沖縄本島も調査対象から排除されるものではない」と南西地域の運用基盤拡充調査の対象になるとした。抑止力強化を理由に沖縄本島の基地負担軽減と逆行しそうな結果になる可能性もある。
木原大臣は「これまで奄美大島、宮古島、与那国島、石垣島において駐屯地を開設し、その後も引き続き南西島嶼部の現地部隊等が活用するための『訓練基盤』あるいは『補給基盤』、そういった運用基盤の拡充を進め、そうすることによって抑止力や対処力を高めていくということが重要だ」と強調した。
木原大臣は「運用基盤拡充にあたっては周辺地域への影響等の検討をしっかり行う必要がある。2025年度概算要求で基盤整備を行う上で適切な場所を検討するための事前調査に係る経費を計上した。調査は各島における運用基盤の必要性を踏まえて行うもので、特定の候補地が想定されているというものではなく、各島において幅広く調査を行う」とした。
そのうえで「施設整備の具体的内容、あるいは、いつ頃までにという時期については調査結果を踏まえて検討していくため、現時点では答えられない」と述べた。(編集担当:森高龍二)