立憲民主党の野田佳彦代表や笠浩史国対委員長、渡辺周拉致問題対策本部長が26日、特定失踪者家族会や特定失踪者問題調査会から拉致問題の早期解決へ要請を受けた。
要請10項目の筆頭に「帰国でなく、救出を」と掲げ「政府方針はあくまで『帰国を実現する』というもの。拉致被害者は北朝鮮の国家意思によって連れ去られた、あるいは騙されて北朝鮮に入国して出られなくなったもので、旅行中に出国できなくなった人を帰国させるのとは訳が違う」とし「単なる外交交渉で全ての拉致被害者を帰国させるのは不可能。国民を守るという政府の根本的な使命を考えるとき、救出としてその責任を明確にすべき。この点は政府に求めるのみならず、貴党としても明確に方針として打ち出していただきたくお願い申し上げる」とそもそもの認識を変えるよう求めている。
野田氏は「特定失踪者、拉致被害者ご本人、ご家族がご高齢となってきている」とし「拉致問題の解決に一刻の猶予も許されない」と対応を急ぐ必要への認識を示した。
そのうえで「これからも政府を促すことを一生懸命に行っていくが、総選挙も近い。政府を促すというより、政権交代した暁には、この問題打開のため全力を尽くしていきたい」と強調した。
調査会長の荒木和博氏は「われわれとしては切迫した状況だが、政治的には空白のような状況になっている」とし、一刻も早い対応をと求めた。(編集担当:森高龍二)