G7の13日開幕に合わせ岸田文雄総理はコリエレ・デッラ・セーラ紙へ寄稿し「日本としてイタリアの取組みを全力で支持し、プーリア・サミットでも積極的に議論に貢献する」との思いを伝えた。
岸田総理は「ロシアによるウクライナ侵略は開始から2年以上が経過した今も続いている。ガザにおいては、全ての人質の即時解放と持続的な停戦が求められるとともに、パレスチナの人々が置かれた人道危機への対応が喫緊の課題になっている」と発信。
あわせて「地球全体に目を向ければ、気候変動・エネルギー、食料、開発等の様々な分野における我々の間の協力、経済安全保障やAI(人工知能)などの新たな課題への対処も一層重要になっている」と取組むべき課題を挙げた。
そのうえで「ロシアによるウクライナ侵略については昨年末のウクライナへの即時の財政支援や本年2月のウクライナ経済復興推進会議といった日本独自の貢献に基づき、G7として引き続き対露制裁とウクライナへの支援を強力に推進していくことを確認したい」とした。
また中東情勢について「パレスチナに対する人道支援やイスラエル、アラブ諸国、イランを含む地域各国の指導者への働きかけなどの日本としての取組みを説明しつつ、G7として緊密な連携を確認したい」としている。
インド太平洋についても「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)実現に向けたG7のコミットメントを確認し、G7としてこの地域との協力を強化していきたい。中国をめぐる諸課題への対応や核・ミサイル問題、拉致問題を含む北朝鮮への対応についても、G7としての緊密な連携を確認する機会となる」としている。
また日本とイタリアの関係についても、岸田総理は「防衛分野で日伊英3か国による次期戦闘機の共同開発、近年の伊海軍及び空軍によるインド太平洋へのアセット派遣や共同訓練が実現した。経済分野では社会保障協定の発効、文化分野では日伊映画共同製作協定等、様々な分野で具体的協力が進展している」とし「強固な日伊関係を一層進展させていきたい」と綴った。(編集担当:森高龍二)