石破茂総理は2025年の「年頭所感」で「乙(きのと)巳(み)の字のごとく、衆知を集め、豊かさと笑顔を皆様に届けていく1年にしてまいります。全ての人々の幸せを実現するため、3つの重要政策課題に取組みます」と政権運営の柱を記した。
重点政策の1は「外交・安全保障上の課題への対応」とし「ロシアのウクライナ侵略、北朝鮮の度重なるミサイル発射など、我が国を取り巻く国際情勢は厳しく複雑。外交と防衛を車の両輪として我が国の国益を守り抜きます。防衛力の根幹である自衛官の生活・勤務環境や処遇の改善にも取り組んでいきます」と筆頭に外交・安全保障への取組みをあげた。
次いで2番目に「日本全体の活力を取り戻す」とし「深刻な人口減少という『静かな有事』が起きており、地域の活力、経済の活力が低下。東京一極集中を是正し、魅力ある地方と都市が結びつき、多様な国民の幸せが実現できる日本を作っていきます。また賃上げや国内での設備投資を後押ししていきます」と経済・生活への取組みを記した。
3番目には「治安・防災」をあげた。「世界有数の災害発生国である我が国において、いつ起きるかわからない災害にも最大限の備えをする」とし「2026年度中の防災庁設置に向け着実に準備を進めてまいります」とした。
そのうえで、少数与党を踏まえ「本年も自民と公明連立を基盤に、他党にも丁寧に意見を聞き、可能な限り幅広い合意形成が図られるよう、真摯に、謙虚に、国民の皆様の安心と安全を守るべく取組んでまいります」と基本的な政府の姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)