存立危機事態の認定は従来の政府見解通りと総理

2025年11月28日 06:25

 高市早苗総理は26日の国家基本政策委員会合同審査会での立憲民主党・野田佳彦代表との党首討論で、台湾有事を巡る存立危機事態に関する7日の国会答弁について「予算委員会で具体的な事例を挙げて聞かれたので、言える範囲で誠実に答弁した」としたうえで、存立危機事態の認定についてはこれまでの政府見解の通りであることを改めて強調した。

 高市総理は存立危機事態の認定については「実際に発生した事態の個別具体的な状況に即して政府がすべての情報を総合して判断する」と従来の政府見解を示すとともに、この政府見解を25日に閣議決定した。高市総理は「政府の統一見解は昨日閣議決定した通りで、それ以上でもそれ以下でもない」と野田氏に答えた。

 野田氏は「閣議決定された文章を確認した。これからも、繰り返し、繰り返し、総理自身に説明していただきたい。そこから一歩を越えることのないようにしていただきたい」と総理としての発言の重みを踏まえた対応を求めた。日中関係改善へ、高市総理の答弁が旧来の政府と変わりないことを中国政府に伝わることも狙ったようにも受け取れるやり取りだった。(編集担当:森高龍二)