スクエニHD、純利益2.8倍の132億円 ゲーム事業好調、営業利益88%増

2026年08月10日 16:26

今回のニュースのポイント

スクウェア・エニックス・ホールディングスが10日発表した2027年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算は、売上高が前年同期比32.3%増の784億23百万円、営業利益が88.6%増の170億8百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が175.7%増(約2.8倍)の132億44百万円と大幅な増収増益となりました。主力のゲーム事業(デジタルエンタテインメント)が前年同期比51.8%増収・91.8%営業増益と急伸し、全体を大きく牽引。一方、好調な出だしとなったものの、2027年3月期の通期連結業績予想は従来数値を据え置きました。

本文
 スクウェア・エニックス・ホールディングスが10日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)の連結決算は、売上高が前年同期比32.3%増の784億23百万円、営業利益が同88.6%増の170億8百万円となりました。経常利益は同172.4%増の187億66百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同175.7%増の132億44百万円を記録しました。経常利益の伸び率が営業利益を上回った背景には、前年同期に計上した21億47百万円の為替差損に対し、当期は7億66百万円の為替差益が発生したことも寄与しています。

 業績を主導したのは、全社売上高の6割以上を占める主力のデジタルエンタテインメント事業です。同セグメントの売上高は前年同期比51.8%増の499億60百万円、営業利益は同91.8%増の155億83百万円と大きく伸び、全社営業利益の大部分を稼ぎ出しました。HD(High-Definition)ゲーム領域において、「ファイナルファンタジーVII リバース」のマルチプラットフォーム展開(Nintendo Switch 2、Xbox Series X|S、Windows向け)や「冒険家エリオットの千年物語」などの新作タイトルが底堅く推移したほか、カタログタイトルの販売が伸びたことが大幅増益をもたらしました。

 さらに、ゲーム事業の他領域もそろって増収を達成しています。MMO(多人数参加型オンラインRPG)領域では、「ファイナルファンタジーXIV」の最新拡張パッケージ発表などに伴うアクティビティ改善で増収(利益は2027年初頭発売に向けた先行費用計上で微増益)を確保。スマートデバイス・PCブラウザ向け領域でも「ディシディア デュエルム ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエストスマッシュグロウ」などの収益寄与により増収増益となりました。

 その他の事業も業績を押し上げました。アミューズメント事業は既存店売上や景品販売の好調で売上高170億88百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益19億13百万円(同7.8%増)を計上。出版事業はコミック単行本の伸びで売上高72億61百万円(同11.0%増)、営業利益25億9百万円(同17.7%増)、ライツ・プロパティ等事業も有力IPのキャラクターグッズ販売が伸びて売上高46億11百万円(同22.3%増)、営業利益15億59百万円(同28.7%増)と、すべての報告セグメントで増収増益を達成しました。

 2027年3月期の通期連結業績予想については、売上高2,980億円(前期比0.1%増)、営業利益490億円(同10.5%減)、経常利益490億円(同24.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益310億円(同4.7%増)とする従来予想(5月14日公表)を据え置きました。直近公表の予想からの修正はなく、年間配当予想も1株当たり43円(分割後換算)を変更していません。

 第1四半期時点で通期営業利益計画(490億円)に対する進捗率は約34.7%となり、好調なスタートとなりました。一方、会社側は通期営業利益を前期比10.5%減の490億円とする従来予想を据え置いています。今後は新作タイトルの販売動向に加え、カタログタイトルからの収益を継続的に積み上げ、第1四半期の高い利益水準をどこまで維持できるかが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)