大和ハウスなど3社、自動運転トラックの施設受け入れ実証へ 地図・予約・カメラを連携

2026年10月18日 08:37

今回のニュースのポイント

大和ハウス工業、ダイナミックマッププラットフォーム、Hacobuの3社は2026年10月16日、国土交通省の「自動運転トラック実装支援事業(二次公募)」に共同で申請した実証事業が採択されたと発表しました。2026年12月頃から、神奈川県内の物流施設「DPL」を活用し、自動運転レベル4相当のトラックを対象に施設内の自動誘導やインフラカメラを用いた安全支援、モビリティハブの運用管理に関する実証実験を開始する予定です。

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 大和ハウス工業、ダイナミックマッププラットフォーム、Hacobuの3社は10月16日、国土交通省の令和8年度「自動運転トラック実装支援事業」において、共同で提案した物流施設およびモビリティハブでの自動運転車両受け入れに関する実証事業が採択されたと発表しました。実証実験は2026年12月頃からの開始を予定しています。

 近年、高速道路など幹線道路における自動運転トラックの技術開発が進む一方で、実際の運用においては荷物の発着地となる物流施設内での入退場やトラックバースへの誘導、他車両や歩行者との共存、有人運転との切り替えといった受け入れ側のインフラ・システム整備が課題となっています。

 本実証では、大和ハウス工業が展開する大型物流施設「DPL平塚」(神奈川県平塚市)および「DPL新横浜Ⅲ」(神奈川県横浜市)を実証フィールドとして提供します。事業代表者の大和ハウス工業が施設インフラと運用モデルの検証を担い、ダイナミックマッププラットフォームが高精度3次元地図データおよびインフラ協調型モビリティ基盤を提供、Hacobuがトラック予約受付サービスや管理システムの構築を担当します。

 実証の主要な取り組みの一つが、施設内での自動誘導システムの検証です。Hacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth」で管理されるバース予約情報と、ダイナミックマッププラットフォームの高精度3次元地図データを連携させ、自動運転トラックを目的のトラックバース(荷役スペース)へスムーズに自動誘導する仕組みの実現可能性を評価します。

 また、安全走行支援として施設内に設置されたインフラカメラを活用します。カメラが検知した周辺車両の情報を、情報基盤を通じて自動運転トラックへ配信し、建物死角における安全性向上や、一時停止後の再発進判断への有効性を検証します。これにより、施設内での歩行者や有人トラックとの混在環境における安全確保を目指します。

 さらに、将来的な幹線輸送の結節点となる「モビリティハブ」の運用管理についても検証を行います。高速道路IC近隣の物流施設を想定し、有人運転と自動運転の切り替えや、トラクターヘッドとトレーラーの付け替え(中継輸送)に必要な予約管理や駐車スペース管理の仕組みについて、有効性を検証します。

 本実証で使用する自動運転トラック(レベル4相当)は、自動運転OS等を開発するティアフォーが開発した車両を採用する予定です。今回の実証は施設内およびモビリティハブでの受け入れ環境や運用の検証を目的としており、即座に公道での商用レベル4運行や完全無人化を開始するものではありません。

 今回の実証を支援する国土交通省の制度は、自動運転トラックの導入に加え、受け入れ側の物流拠点整備やシステム構築などを支援する枠組みです。補助金交付事務を担う執行団体には、PwCコンサルティング合同会社が選定されています。大和ハウスグループは2026年7月にも自動運転幹線輸送を手掛けるT2へ出資するなど、物流DXおよび自動運転化への関与を深めています。

 3社は2026年12月頃からの実証を通じて、自動運転トラックの受け入れに必要な設備やシステム連携、施設運用上の課題を検証する計画です。大和ハウス工業は本実証で得られた知見やノウハウを、全国で展開するDPL施設や将来開発するモビリティハブへ活用することを検討しています。自動運転トラックの本格的な社会実装には、車両性能の向上にとどまらず、道路と物流拠点をシームレスにつなぐデジタルインフラの構築が不可欠となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)