日本製麻、M&A支援事業に参入 上場企業・IPO目指す企業対象、2028年3月期に年20件成約目標

2026年09月04日 14:45

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日本製麻は上場企業やIPOを目指す企業を対象とするM&Aコンサルティング事業に参入。2028年3月期に年間20件程度の成約を事業運営上の目標に掲げる(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

日本製麻は2026年9月3日、上場企業およびIPOを目指す企業を対象とするM&Aコンサルティング事業への参入を決議し、同日付で「M&A事業部」を新設して事業を開始しました。企業の買収・売却支援にとどまらず、資金調達方法や資本政策の企画・助言、クロスボーダー案件まで支援する方針です。同社は本事業を新たな収益事業と位置付け、2028年3月期に年間20件程度の成約を事業運営上の目標として設定しました。

本文
日本製麻は2026年9月3日の取締役会において、持続的な企業価値向上と収益基盤の多角化を目的とし、上場企業およびIPOを目指す企業を対象としたM&Aコンサルティング事業を開始することを決議しました。同日付で担当部門となる「M&A事業部」を新設し、事業を開始しています。

今回の新事業では、上場企業による企業・事業の買収支援だけでなく、上場企業が保有する子会社や関連会社、事業部門、保有株式などの売却支援も行います。買収・売却の仲介にとどまらず、事業ポートフォリオの再構築や再配分までを視野に入れた総合的な支援体制を整えます。

さらに、対象企業の財務状況や資本コストなどを踏まえ、M&Aに伴う資金調達方法や資本政策について企画・助言し、金融機関などとの連携を支援します。ただし同社自身が行うのは企画・助言と連携支援であり、必要な登録等を取得しない限り、金融商品の取得勧誘や売買の媒介、募集・私募の取り扱い、金銭貸借の媒介など、法令上登録等を要する業務は行わないとしています。

また、クロスボーダーM&Aや海外資本との連携も重点領域に位置付けています。同社株主であるULTIMATE CLASSIC INVESTMENT LLC(UCI)が有する海外ネットワークの活用を含め、協力の可能性について個別案件ごとに協議する方針です。

収益モデルとしては、案件受任時の着手金と成約時の成功報酬を主とする一般的なアドバイザリー構造を想定しています。単に件数のみを追求するのではなく、取引規模や業務範囲の大きい上場企業案件やファイナンス複合案件を重視するとしています。

同社は本事業について、試験的な取り組みではなく新たな収益事業として展開する方針を示しており、事業が通期で寄与する最初の年度となる2028年3月期に「年間20件程度の成約」を事業運営上の目標に掲げました。ただし、この件数はあくまで事業運営上の目標値であり、売上高や営業利益などの業績見通しや確定的な業績予想ではありません。

参入の背景には国内M&A市場の拡大があります。日本製麻が発表資料で引用したレコフデータ調べ(帝国データバンク資料)によると、2025年度の日本企業関連M&A件数は5228件(前年度比10.9%増)、取引金額は43兆334億円(同88.0%増)となり、件数・金額とも過去最高を更新しました。

日本製麻は直近でもFood Operation Japanの子会社化を完了するなど自社によるM&Aを推進してきましたが、今後は「自社によるM&A・投資」を第1の成長エンジン、「他社へのM&Aコンサルティング」を第2の成長エンジンと位置付けます。今後は、自らM&Aを行う「買い手」だけでなく、他社のM&Aや資本政策を支援する「アドバイザー」としても事業を拡大する方針です。

なお、同社は2026年10月1日付で持株会社体制へ移行する予定であり、移行後も持株会社が本事業を所管します。2027年3月期の業績に与える影響については現時点で合理的な見積もりが困難であるため、8月12日に公表した当期業績予想には織り込んでおらず、影響額を合理的に見積もることが可能となった時点で、業績予想の修正の要否を含め、速やかに公表するとしています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)