松屋フーズ、売上高17%増も営業利益28%減 人件費や調達コスト上昇

2026年08月14日 16:47

今回のニュースのポイント

松屋フーズホールディングスが14日発表した2027年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比17.4%増の506億5900万円、営業利益が同28.0%減の6億9500万円、経常利益が同25.7%減の8億5300万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同26.8%増の7億300万円となりました。 既存店売上高の底堅い推移や新規出店、子会社の連結効果などにより売上高は500億円を突破したものの、原材料・エネルギー価格の高止まりや積極的な人的投資に伴う人件費負担増により、営業利益は2桁の減益となりました。一方で、固定資産売却益など特別利益の計上もあり、最終利益は増加しています。通期の業績予想および増配を盛り込んだ年間配当予想(26円)は従来の計画を維持しています。

本文
 松屋フーズホールディングスが14日に発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期の431億6400万円から17.4%増の506億5900万円となり、売上高は500億円を突破しました。一方、営業利益は前年同期の9億6500万円から28.0%減の6億9500万円、経常利益は同25.7%減の8億5300万円と減益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期の5億5400万円から26.8%増の7億300万円となっています。

 売上高が前年同期から17.4%増となった背景には、複合的な要因があります。既存店売上高が前年同期比102.6%と堅調に推移したことに加え、株式会社松富士や株式会社松富士食品、香港松屋餐飲有限公司の連結効果、前期以降の新規出店が寄与しました。当第1四半期においては、国内で牛めし業態13店舗、ラーメン業態5店舗、鮨業態1店舗、その他1店舗、海外1店舗の計21店舗を新規出店(3店舗撤退)したほか、香港松屋の連結に伴い既存4店舗が加わり、6月末のグループ店舗数は1595店舗となりました。牛めし以外の業態でも出店を進めています。

 売上高が17.4%増となる一方、営業利益は28.0%減となりました。エネルギー費や各種調達価格の上昇により売上原価率は前年同期の37.2%から37.4%へ上昇しました。さらに、ベースアップや初任給引き上げなどの待遇改善をはじめとする積極的な人的投資を実施した結果、販売費及び一般管理費比率も前年同期の60.6%から61.2%へ上昇しました。同社が経営上の重要指標と位置づける「FLコスト」(食材費と人件費の合計)の売上高比率は、前年同期の67.2%から68.2%へと1.0ポイント上昇しており、FLコスト比率の上昇など、人件費や各種調達価格の上昇が利益を圧迫しました。

 こうしたなか商品・販促策として同社は、創業60周年記念企画としてジョージア料理「シュクメルリ」を世界の松屋で同時復刻発売したほか、「選べる60種ランチセット」、「ふわたまうな丼」、「うまトマチーズ牛めし」、「ごろごろ煮込みチキンカレー」などの新商品展開やキャンペーンを実施しています。

 営業利益が減益となる一方、親会社株主に帰属する四半期純利益が26.8%増となるなか、固定資産売却益などの特別利益が最終利益を押し上げました。前年同期は特別利益が4万8000円だったのに対し、当期は固定資産売却益2億1400万円に加え、受取保険金3770万円、収用補償金3260万円を含む合計2億8400万円の特別利益を計上しました。これらの特別利益が税引前利益や最終利益の押し上げ要因となりました。

 2027年3月期通期の連結業績予想について、同社は従来の計画を据え置いています。売上高は前期比16.5%増の2150億円、営業利益は同8.0%増の82億円、経常利益は同0.7%増の84億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同0.7%増の38億円を見込んでいます。第1四半期は営業減益となったものの、新商品投入や販促、出店・改装の推進に加え、店舗運営の効率化や生産性向上に取り組むことで対応する方針です。年間配当予想も従来の26円(中間13円、期末13円。それぞれ1円の創業60周年記念配当を含む)を維持しています。

 出店やM&A効果により売上高が17.4%増と拡大し500億円を突破したものの、人件費や調達価格の上昇が響き営業減益となった松屋フーズホールディングス。資産売却等による特別利益で最終利益は増加となったなか、今後は店舗運営の効率化や生産性向上への取り組みに加え、人件費や各種調達価格の動向が注視されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部)