今回のニュースのポイント
日本銀行が2026年10月13日に発表した9月の「貸出・預金動向(速報)」によると、銀行と信用金庫の月中平均貸出残高は前年同月比5.3%増となりました。一方、実質預金とCDを合わせた預金残高は同1.6%増にとどまり、両者の伸び率差は3.7ポイントと8月と同水準を維持しました。都銀や大手行の貸出増加率が地域金融機関を上回る傾向が続いています。
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日本銀行が2026年10月13日午前8時50分に公表した「貸出・預金動向 速報(2026年9月)」によると、銀行・信用金庫の総貸出月中平均残高は前年同月比5.3%増となり、金融機関による民間への資金供給が引き続き増加傾向にあることが示されました。一方で、預金残高の伸び率は1.6%増にとどまり、貸出の伸びが預金を上回る状況が継続しています。
9月における銀行・信用金庫の月中平均貸出残高は681兆9,747億円でした。前年同月比の伸び率は5.3%増となり、前月(8月の5.3%増、改定値)から横ばいでの推移となりました。貸出の残高自体は堅調に積み上がっていますが、本統計で確認できるのはあくまで残高の増減であり、新規に実行された融資の金額そのものではない点に留意が必要です。
貸出の動向を業態別に見ると、都銀等(大手行など)が前年同月比7.7%増(8月は7.8%増)となり、高い伸びを示しています。これに対し、地方銀行および第二地方銀行の合計は前年同月比4.1%増(地銀4.5%増、第二地銀1.9%増)、信用金庫は同2.0%増となり、大手金融機関の増加率が地域金融機関を上回る推移が続いています。
一方、受入資金である預金動向について見ると、実質預金と譲渡性預金(CD)を合わせた3業態・信用金庫の月中平均預金残高は1,071兆5,876億円となりました。前年同月比の伸び率は1.6%増となり、前月(8月の1.6%増)と同水準を維持して推移しています。
預金の業態別内訳では、都市銀行が前年同月比2.7%増となった一方、地銀・第二地銀計は0.9%増(地銀1.2%増、第二地銀0.6%減)となりました。信用金庫の預金残高は前年同月比0.1%増となり、ほぼ横ばいの伸びにとどまりました。第二地銀の預金は前年同期を下回ったものの、地域銀行全体ではプラスを維持しています。また、これらの動きは直ちに各金融機関の資金繰り悪化や経営不安を意味するものではありません。
貸出の伸び率(5.3%増)と預金の伸び率(1.6%増)の差は3.7ポイントとなりました。前月(8月)も貸出5.3%増、預金1.6%増で差は同じ3.7ポイントであり、9月に格差が拡大したわけではなく、伸び率の差は前月から変わっていません。
この統計は金融機関の資金供給と受入れの勢いを示すものですが、貸出増加の具体的な理由について設備投資や運転資金、企業買収、住宅ローンなどのどれが影響したかまでは判明しません。そのため、特定の資金需要の急増と断定することは避け、客観的な数値動向として捉える必要があります。
また、日銀の統計上の注意点として、貸出統計の「都銀等」と預金統計の「都銀」では集計対象となる金融機関の範囲が異なっています。貸出と預金では集計対象や統計上の定義が異なるため、公表残高を単純に割って預貸率などを算出することは適切ではありません。さらに、2026年1月および5月に発生した銀行合併に伴う統計の不連続も注記されています。
民間への信用供給を示す貸出残高が前年比5%台の増加を保つ一方で、預金の増加率は1%台にとどまる構造が続いています。貸出需要に応えるための資金調達構造や、業態ごとのバランスの変化について、今後の統計動向が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













