今回のニュースのポイント
10月17日の「貯蓄の日」を前に株式会社ベター・プレイスが公表した調査結果によると、働く20~50代の25.2%が「貯蓄がない」と回答し、約4人に1人に上ることが分かりました。貯蓄がない理由の最多は「毎月の生活費で手一杯」(64.0%)でした。企業調査と厚労省調査は対象や時点が異なりますが、家計の負担感と将来の資産形成に回せる余裕が重要な論点となっています。
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10月17日の「貯蓄の日」を前に、企業年金・退職金制度の導入支援などを手がける株式会社ベター・プレイスが2026年10月14日、「第2回貯蓄と借入れに関するアンケート調査結果」を公表しました。全国の働く20~50代の男女595人を対象とした調査では、25.2%(約4人に1人)が「貯蓄がない」と回答する結果となりました。
本調査は2026年10月1日~2日の期間、インターネット調査にて実施されたものです。対象は会社員、公務員、自営業などの就業者(20~59歳)に限られており、無職や高齢者を含む日本全体の実態を示すものではありません。全体の貯蓄状況としては、「貯蓄がある」が74.8%、「貯蓄がない」が25.2%でした。
貯蓄がないと回答した人(150人)に対してその理由を尋ねたところ、「毎月の生活費で手一杯だから」が64.0%と最多で、前年(2025年)調査の53.3%から10.7ポイント上昇しました。次いで「収入が少ないから」(36.7%)が続いています。なお、「生活費で手一杯」と答えた割合は貯蓄がない人を母数とした数値であり、回答者全体(595人)に換算すると約6人に1人(約16.1%)に相当します。
将来のための貯蓄や投資に向けた家計の余力についても厳しい状況が示されています。回答者全体に対し、将来のための貯蓄や投資に回す余裕があるかを尋ねた設問では、「あまりない」(32.8%)と「まったくない」(24.9%)を合わせた「余裕がない」との回答が公表値で計57.6%に達しました。日常生活費の管理状況に関しても、「問題なくまかなえているが、余裕はない」と答えた割合が40.5%と最多を占めています。
また、調査で尋ねた借入れの有無については、19.5%が「借入れがある」と回答しました。借入れがある人(116人)にその理由を聞いたところ、「生活費の補てん」が41.4%と最も高く、次いで「借入金返済への充当」(22.4%)が挙げられました。
家計の負担感については、過去の公的統計からも別の角度で確認できます。厚生労働省が公表した「2024(令和6)年国民生活基礎調査」(2024年7月時点の生活意識)によると、世帯の生活意識について「苦しい」(大変苦しい・やや苦しいの合計)と答えた世帯の割合は58.9%に上り、とりわけ「児童のいる世帯」では64.3%と高水準となっています。
公的統計である国民生活基礎調査は世帯を単位とした2024年の実績であり、2026年に実施された個人の就業者を対象とする企業調査とは時点も対象も異なります。さらに、企業調査における「貯蓄がない」という回答は自己申告に基づくものであり、銀行口座の預金残高が完全にゼロであることや、保有金融資産の全貌を確定的に示すものではありません。
今回の調査は、全国の20~59歳の就業者595人を対象としたインターネット調査であり、その結果を就業者全体の実態として一般化することには注意が必要です。一方、回答からは、働いて収入を得ていても、生活費の負担によって将来のための貯蓄に余裕を持てない人がいることがうかがえます。
働く世代における貯蓄や資産形成の問題は、個人の積立意識や将来への備えの必要性にとどまらず、日常生活費を支払った後に将来へ回せる実質的な家計の余力がどの程度残されているかという、日々の生活コストと構造的な収支バランスの検証が必要な課題といえます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













