コンテナを積載した貨物船。2026年9月の円ベース輸入物価指数は前年同月比24.5%上昇した。円安や国際商品価格の動向が企業の仕入れコストに影響するなか、家計向け販売価格への波及が注目される。(写真は資料画像)
今回のニュースのポイント
2026年10月19日朝の外国為替市場では1ドル=158円近辺の円安水準で推移しており、輸入コストを押し上げる一因となっています。日本銀行が10月13日に公表した9月の企業物価指数(速報)によると、円ベースの輸入物価指数は前年同月比24.5%上昇と高水準が継続。企業間の取引価格を示す国内企業物価指数も同6.8%上昇しました。輸入コストの上昇が企業の仕入れ価格を通じて、今後の家計向け販売価格へどう波及するか注目されます。
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2026年10月19日午前5時30分ごろの外国為替市場において、ドル円相場は1ドル=158円近辺(157.996円近辺)の円安水準で推移しています。こうした為替市場での円安傾向は、海外からの資源や資材、食料品などの輸入コストを押し上げる一因となります。ただし、9月の物価統計と19日朝の為替相場は観測時点が異なり、足元の円相場が今後の輸入価格にどう反映されるかは別途見極める必要があります。先週10月13日に日本銀行が公表した「企業物価指数(2026年9月速報)」のデータからは、輸入物価の高止まりと、それが国内の企業間取引価格に及ぼすコスト圧力の実態が浮かび上がっています。
日本銀行の統計によると、2026年9月の円ベースにおける輸入物価指数(2020年平均=100)は193.8となり、前年同月比で24.5%上昇しました。前年同月比では大幅な上昇が続いている一方、足元の前月比では0.2%低下(下落)しています。前年同期と比較した仕入れコストの負担は依然として大きいものの、直近1カ月間の動きとしてはわずかに下押しされた形となります。
この背景には為替相場の変動が関与しています。同じ9月の輸入物価を「契約通貨ベース」で見ると前年同月比17.9%上昇にとどまっており、円ベースでの上昇率(24.5%)との間に6.6ポイントの差が生じています。この差には為替換算の影響が含まれますが、国際商品市況の変動や品目構成なども関係するため、6.6ポイントの差をすべて円安による押し上げ効果とみなすことはできません。
原資料の類別・品目別データを見ると、仕入れコストの上昇要因には分野ごとに違いがみられます。輸入物価(契約通貨ベース前月比1.0%上昇)の類別では、液化天然ガス(LNG)やナフサを含む「石油・石炭・天然ガス」(同2.3%上昇)や「金属・同製品」(同1.1%上昇)などが前月比の上昇を牽引しました。一方で、国内企業物価(前月比0.3%下落)の内訳では、農林水産物(同8.8%下落)や石油・石炭製品(同2.2%下落)が押し下げに寄与した一方、電力・都市ガス・水道(同1.3%上昇)や飲食料品(同0.2%上昇)などがプラスで推移しています。
企業間取引における高水準な輸入コストが、最終的に消費者が購入する価格へどう波及するかについては慎重な見極めが必要です。企業間で取引されるモノを対象とする「企業物価指数」や「輸入物価指数」と、家計が購入する財・サービスを集計する「消費者物価指数(CPI)」とでは集計範囲や価格設定の仕組みが異なります。輸入価格の上昇が企業の仕入れ価格や販売価格、さらに最終的な消費者物価へ反映されるまでには時間差が存在するほか、各企業の価格設定姿勢や自社でのコスト吸収の程度によっても影響の表れ方は異なります。
今後のコモディティ価格や為替相場の推移に加え、企業が高水準な仕入れコストをどこまで販売価格に転嫁していくかが、今後の物価動向と家計負担の行方を占う上での焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













