日本銀行が10月1日に公表した9月短観では、大企業製造業の業況判断DIがプラス24に改善。2026年度の大企業・全産業の設備投資計画は前年度比11.3%増となった。写真は日本銀行本店(画像は資料写真)
今回のニュースのポイント
日本銀行が10月1日に公表した2026年9月の全国企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業製造業の業況判断DIはプラス24となり、6月調査のプラス22から2ポイント改善しました。大企業非製造業はプラス35と2ポイント悪化しました。2026年度の設備投資計画(土地投資額を含み、ソフトウェア投資額と研究開発投資額を含まないベース)は大企業・全産業で前年度比11.3%増となりました。一方、全規模・全産業の雇用人員判断DIはマイナス38と人手不足感が強まっており、企業が事業計画の前提とする2026年度の想定ドル円レートは1ドル=154.23円と、前回調査から円安方向へ修正されました。
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日本銀行が10月1日に発表した2026年9月の全国企業短期経済観測調査(短観、回答期間:8月26日〜9月30日、対象:全国9,104社)では、企業の足元の景況感改善とともに、2026年度の設備投資計画や雇用人員判断における人手不足感、事業計画における想定為替レートの円安修正が示されました。
■大企業製造業の景況感が2ポイント改善
企業の景況感を示す業況判断DI(「良い」と答えた企業の割合から「悪い」を引いた値)は、大企業製造業でプラス24となり、前回6月調査(プラス22)から2ポイント改善しました。業種別では、非鉄金属がプラス36からプラス45へ、生産用機械がプラス36からプラス43へ、化学がプラス20からプラス26へ上昇した一方、自動車がプラス12からプラス11へ、紙・パルプがプラス40からプラス36へ低下するなど、業種間でばらつきが見られます。
大企業非製造業の業況判断DIはプラス35となり、前回(プラス37)から2ポイント悪化しました。建設がプラス52からプラス56へ改善した一方、小売がプラス33からプラス29へ、宿泊・飲食サービスがプラス46からプラス38へ低下しました。なお、全規模合計で見ると、製造業はプラス14からプラス19へ5ポイント改善、非製造業はプラス21からプラス20へ1ポイント悪化、全産業ではプラス18からプラス21へ3ポイント改善しています。
■先行きは製造業・非製造業ともに慎重姿勢
足元の改善の一方で、先行きの業況判断DIについて企業は慎重な見方を示しています。先行きの業況判断DIは、大企業製造業で現在のプラス24から3ポイント低下のプラス21となっています。大企業非製造業も現在のプラス35から5ポイント低下のプラス30となっており、全規模・全産業の先行きも、現在のプラス21からプラス15へ低下しています。
■大企業の設備投資計画は11.3%増
2026年度の設備投資計画は高い伸びとなっています。2026年度の設備投資計画(大企業・全産業、土地投資額を含み、ソフトウェア投資額と研究開発投資額を含まないベース)は前年度比11.3%増となりました。内訳は大企業製造業が同11.6%増、大企業非製造業が同11.2%増となり、ともに前年度比二桁増の計画となっています。なお、ソフトウェア投資額と研究開発投資額を含み土地投資額を除くベースでは、大企業・全産業で前年度比11.0%増となります。海外事業活動を行う企業の国内設備投資計画では、製造業の加工業種が前年度比19.0%増となっています。
■雇用人員判断はマイナス38へ不足感強まる
設備投資計画が増加する一方で、人員の「不足」超の幅は拡大しています。人員の「過剰」から「不足」を差し引いた雇用人員判断DI(全規模・全産業)はマイナス38となり、前回調査(マイナス37)から不足幅が1ポイント拡大しました。先行きはマイナス41とさらに「不足」超が拡大する見通しです。特に中小企業・全産業の雇用人員判断DIは足元でマイナス42、先行きでマイナス45となり、大企業や中堅企業に比べても人員の「不足」超が大きくなっています。
■想定ドル円レートは154.23円へ円安修正
企業が2026年度の事業計画の前提として設定している想定為替レート(全規模・全産業のドル円)は、1ドル=154.23円となり、6月調査の152.57円から1.66円の円安方向に修正されました。大企業製造業の輸出企業による2026年度想定レートも153.79円(上期154.13円、下期153.45円)へ円安修正されています。
今回の9月短観では、大企業製造業を中心とした足元の景況感の持ち直しと高い伸びの設備投資計画が示される一方で、先行きに対する慎重な見方や「不足」超が広がる雇用状況、事業計画での想定為替レートの円安方向への修正が示されました。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













