信越ポリマー、中間営業益31.6%増 AI・半導体需要が追い風、通期予想を上方修正

2026年10月26日 15:55

今回のニュースのポイント

信越ポリマーが発表した2027年3月期中間連結決算は、売上高が前年同期比14.4%増の643億2500万円、営業利益が31.6%増の93億5400万円と大幅な増収増益となりました。生成AI普及に伴う半導体関連容器やAIサーバー向け大型電子部品用キャリアテープの好調が主力の精密成形品事業を力強く牽引しました。これを受け、同社は通期の連結業績予想を上方修正し、年間配当予想も前期実績比10円増となる72円へ引き上げています。

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 半導体や電子部品向け樹脂・シリコーン加工大手の信越ポリマー株式会社が10月26日に発表した2027年3月期中間連結決算(2026年4月1日~9月30日)は、売上高が前年同期比14.4%増の643億2,500万円、営業利益が同31.6%増の93億5,400万円となりました。経常利益は同26.0%増の91億3,200万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同11.2%増の60億9,500万円に達しました。世界的な生成AIの普及や半導体市場の活況を追い風に、全セグメントで増収増益を達成する好調な決算となりました。

 業績拡大の最大の牽引役となったのが、全体の売上高の過半を占める主力の精密成形品事業です。同事業の売上高は前年同期比16.6%増の340億2,800万円、営業利益は同21.9%増の67億2,700万円に拡大しました。半導体産業においてAIサーバー向けの設備投資が拡大する中、半導体関連の出荷容器や工程内容器の需要が世界的に高水準で推移しました。さらに、AIサーバー向けの大型電子部品用途を中心にキャリアテープ関連製品の好調が続き、収益を大きく押し上げました。

 自動車関連分野を中心とする電子デバイス事業も堅調に推移しました。同事業の売上高は前年同期比4.0%増の131億8,600万円、営業利益は同4.7%増の6億7,600万円となりました。自動車の電動化が進む中、日本や北米で販売が好調なハイブリッド車向けの車載入力デバイスが伸長したほか、EV(電気自動車)バッテリー用の延焼防止クッションの需要が大幅に伸びました。一方で、液晶接続用コネクターや視野範囲・光路制御フィルムは軟調に推移するなど、製品分野ごとの明暗も見られました。

 住環境・生活資材事業は高水準の利益伸長を記録しました。売上高は前年同期比11.1%増の120億7,700万円にとどまったものの、営業利益は同109.0%増の16億3,200万円と2倍以上に急拡大しました。ラッピングフィルムの販売が拡大したことに加え、機能性コンパウンドにおいて半導体製造装置やファクトリーオートメーション(FA)機器向け電線被覆用途の需要が高水準で推移しました。高付加価値な独自製品の出荷拡大がセグメントの収益性を大幅に改善させています。

 中間期までの良好な進捗を受け、同社は2026年7月23日に公表していた通期の連結業績予想を上方修正しました。改定後の通期予想は、売上高を従来予想比70億円増(5.8%増)の1,270億円、営業利益を同22億円増(13.8%増)の182億円、経常利益を同20億円増(12.5%増)の180億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同13億円増(12.4%増)の118億円へと引き上げました。半導体関連容器やラッピングフィルムが引き続き好調に推移する見込みであることが要因です。

 好調な業績を背景に株主還元も強化します。中間配当を従来予想の33円から36円(前年同期実績比6円増)に引き上げて決定したほか、期末配当予想についても従来予想の33円から36円へ上方修正しました。これにより、年間配当予想は前回公表の66円から72円へと引き上げられ、前期実績(62円)から10円増配となる見通しです。下期に向けては、半導体関連容器やAI関連向け部材の旺盛な需要が持続するかとともに、増産投資や拡販の進展が通期目標の達成につながるかが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)