社民党、みどりの風、生活の党が「遅くとも平成37年3月11日までに脱原発を実現すること」や「原発立地地域と周辺地域への経済に対する影響に適切な対策を講じること」「廃止前の原発の運転は最新の科学的知見に基づく基準に適合していなくてはならないこと」などを理念とした脱原発基本法を16日までに参議院に共同提出した。
国家として『脱原発』の意思を明確にするとともに、原子力発電を利用せずに電気を安定的に供給する体制を確立することを国の責任において、原子力電気事業者らにも脱原発の推進を責務として明確化している。
また、国の責務・地方自治体の責務・原子力電気事業者などの責務を明確化。原子力電気事業者らは「脱原発基本計画に基づいて脱原発を推進する責務を有する」としている。
そのうえで、脱原発基本計画では(1)原子炉の新増設の禁止、原子炉運転の廃止(2)電気の安定供給・料金の高騰防止の措置(3)省エネ・再生可能エネ・天然ガス発電の拡大(4)発・送・配電の分離などの実施(5)原子力電気事業者への支援・損失への対処(6)立地地域の雇用創出・経済発展(7)使用済み燃料の保存と管理の進め方(8)廃炉に関する廃棄物処理・核物質防護などの措置(9)廃炉などに関する技術・研究水準の向上と人材確保などをあげている。
この計画については総理が作成し、閣議決定を求めなければならないとしているほか、計画策定では、あらかじめ関係行政機関長と協議すること、原子力規制委員会は総理から協議を求められたときは必要な協力を行わなければならないこと、閣議決定されたときは遅滞なく公表しなければならないこと、計画の変更についても、これらを準用することなどを定めており、政府は毎年、国会に脱原発に向けた施策の実施状況を報告書にまとめ、提出することも規定している。(編集担当:森高龍二)