エーザイ、中国で速効型インスリン分泌促進薬を新発売

2010年09月07日 11:00

 エーザイ<4523>は、中国において、速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト(R)」を、9月1日より発売している。

 「グルファスト(R)」は、キッセイ薬品が創製したフェニルアラニン誘導体・速効型インスリン分泌促進薬。同社はキッセイ薬品とアセアン10カ国を対象とした同剤のライセンス契約を2007年6月に締結しているため、中国における独占的開発権と独占的販売権を獲得したという。

 同剤は、膵臓のランゲルハンス島ベータ細胞のスルフォニル尿素受容体(SUR1)に作用しインスリン分泌を促進。日本では「2型糖尿病における食後血糖推移の改善」の適応症で2004年より発売されている。同剤はスルフォニルウレア系インスリン分泌促進薬(SU薬)に比べ服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善。また、作用持続時間が短いため、SU薬に比べ低血糖を惹起しにくいという特長もあるという。

 同社は中国において、末梢性神経障害治療剤「メチコバール(R)」を軸に、糖尿病性神経因性疼痛治療剤「-Lipon 300 STADA(R)」を含め、糖尿病領域に注力。これらの製品に同剤が加わることで、糖尿病領域における製品のラインナップが強化されるとともに、これら3剤のシナジー効果を高め、糖尿病領域への新たな展開を促進。より多くの糖尿病患者様とその家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上に一層貢献していく。
(編集担当:宮園奈美)