菅義偉官房長官は19日、インターネットを利用した選挙運動を解禁する公選法改正案が同日の参議院本会議で全会一致で可決・成立し、7月の参議院選挙から適用されることになったことを受け、同日の記者会見で「従来の選挙運動のあり方を根本的に変えるような極めて重要な改正と受け止めている」と語った。
菅官房長官は「この法案の成立により、若者をはじめとして多くの有権者の方々が政治や選挙に関心を持ち、自らの考えに基づいて一票を投じるという政治環境をつくる大きな契機になる」との認識を示し、効果に期待した。
ホームページやツイッター、フェイスブックなどソーシャルネットワーキングサービスによる選挙運動ができることとなった。一方、電子メールの利用についてはこの夏の選挙では政党や候補者に限られることとなったが、付則で「次々回の国政選挙での解禁について適切な措置を講ずる」こととしている。
民主党の鈴木寛広報委員長は「ネット選挙の解禁で、これまでは知名度が選挙の勝敗を分けてきたが、これからは知名度でなく、仕事・活動の中身によって、国政を担っていくのに誰が相応しいのかを選ぶ選挙にかわっていけば良いと思う」と期待した。また「皆が熟議する新しい政治文化が醸成されることに期待したい」とのコメントを発表した。(編集担当:森高龍二)