NYダウは43ドル安と反落。3月の耐久財受注が市場予測を下回り景気減速懸念が再燃。ボーイングやコーニングの決算はよかったがAT&TやP&Gの決算が不調で軟調に推移した。25日朝方の為替レートはドル円は99円台半ば、ユーロ円は129円台半ばで、前日からあまり動いていない。日経平均は44.07円高の13887円で始まり、前場は一時13900円、一時マイナス圏にタッチしながらおおむね13800円台後半で推移した。後場は先物主導で一段高になりおおむね13900円台で推移。午後2時台には一時13974円まで上昇し終値は82.62円高の13926.08円だった。TOPIXは+8.43の1172.78。売買高は43億株、売買代金は3兆566億円。ドル円はこの日も100円にタッチせず半月以上も寸前で足踏みで、相当「往生際の悪い奴」だ。
値上がり銘柄1056に対し値下がり銘柄は541。東証33業種で値上がりセクターはパルプ・紙、倉庫、銀行、石油・石炭、繊維、ガラス・土石など。値下がりセクターは海運、その他製品、その他金融、鉱業、鉄鋼、電気・ガスなどだった。
ソフトバンク<9984>が160円高で前日に続いて日経平均寄与度トップで、1銘柄で日経平均を19円押し上げた。KDDI<9433>は今期の営業利益が6300億円で2年連続で最高益を更新する見通しが報じられ85円高で年初来高値を更新。日経平均を6円押し上げた。資本参加するJCOM<2462>の1~3月期決算が四半期で過去最高益だったことも材料になっていた。JCOMは10円安。TDK<6762>が年初来高値の125円高で日経平均に+5円寄与。110円高のトヨタ<7203>、50円高のホンダ<7267>がともに年初来高値を更新し、合わせて日経平均に+8円寄与。それら5銘柄で上げ幅の約半分を占め、「御三家」のファーストリテイリング<9983>は後場プラスに浮上して50円高でも寄与度は+2円と影が薄かった。
銀行はメガバンクが揃って上昇したが特に三井住友FG<8316>の上昇幅が145円高と大きい。証券株は野村HD<8604>が14円高で2ケタ上昇したが、SBIHD<8473>は92円安で連騰が16日でストップした。
2020年に予定される高精細次世代テレビの本放送に向けてNHK、民放、通信、家電大手各社が技術開発で連携すると日経新聞で報じられたが、「4Kテレビ」のソニー<6758>は3円安、パナソニック<6752>は12円高、シャープ<6753>は6円安、東芝<6502>は13円高とまちまちだった。コナミ<9766>は後場プラスに盛り返し69円高で年初来高値更新。京セラ<6971>も90円高で年初来高値を更新し、一時は株価1万円の大台乗せまであと150円に迫った。
前期の業績見通しの経常利益を2.1倍に上方修正したクリナップ<7955>はストップ高比例配分の100円高で値上がり率6位。介護関連のニチイ学館<9792>は前期の業績予想を上方修正して63円高で年初来高値更新。新日本無線<6911>も大幅な増益見通し発表を素直に好感されてストップ高比例配分の80円高で、年初来高値を更新し値上がり率1位に入った。しかし素直でなかったのがキヤノン<7751>で、2013年12月期の営業利益を39%上方修正する通期見通しを発表したが、アナリスト予測より修正幅が小さく、為替の円安要因だけではちょっと物足りないということで売買代金1位の無慈悲な売り浴びせを受けて245円安の大幅安で値下がり率8位になり、日経平均を14円押し下げた。同じ精密機器セクターのニコン<7731>も82円安と道連れにしていた。