相次ぐ高速バス火災に緊急点検を要請 国交省

2009年09月25日 11:00

 高速バスの相次ぐ出火事故に国土交通省は9月24日、社団法人日本バス協会や高速ツアーバス連絡協議会の加盟社に対し、バス車両の火災事故防止の徹底を図るため、緊急点検整備を実施するよう両団体長あてに要請を行った。

 これは、メルセデスベンツ社製のエンジンを搭載したネオプラン社製バスの火災事故が昨年から3件発生している事態を受けて要請したもの。

 特に「ネオプラン社製のバス、又はメルセデスベンツ社製のエンジンを備えたバスについて、緊急に点検整備を実施するよう、傘下会員に周知徹底をさせてほしい」また「その他のバスについても、引き続き日常点検整備及び定期点検整備等を励行するよう、併せて傘下会員に周知徹底をお願いしたい」としている。

 高速バスの火災は昨年5月に西日本JRバスが名神高速道路を走行中にエンジン付近から出火し、バスは全焼。今年3月にもJR関東の夜行バスが東名高速道路を走行中にエンジン付近から煙が出ているのに運転手が気づき、サービスエリアで乗客を避難させている途中に燃え出して全焼した。幸い、乗客らは避難して全員無事だった。そして、9月20日にも東名高速道路で高速バスの火災事故が発生。バスはいずれもドイツのネオプラン社製のバスだった。3ケースともに対応が早かったため惨事に至らなかったが、安心して利用できるよう、各社の対応が求められている。
(編集担当:福角忠夫)