ボーイング787日本でも運航再開

2013年06月06日 18:26

 全世界で運航停止となっていたボーイング787型機が、アメリカに次いで、日本もB787の運航が再開された。

 B787型機は、今年1月に、米ボストン空港で、駐機中の日航機の補助バッテリーから出火するトラブルが発生した。その8日後に今度は飛行中の全日空機のメインバッテリーから白い煙が上がるのを目撃、高松空港に緊急着陸した。こうして全世界を巻き込み、ボーインググ787型機の運航停止となった。問題とされたバッテリーは、飛行機では、エンジンと並んで、重要なのだ。コックピットにある計器に電気を送っている発電機なのだ。

 ボーイング787には、6台の発電機があり、普段は、4台の発電機が使われている。この4台が機能しなくても、補助のあと2台が稼働する仕組みになっている。ここには現段階で、一番優秀と言われている「リチウムイオン蓄電地」が使われているのだ。この蓄電池は、次世代の太陽光発電のエースとして期待されている蓄電地なのである。その蓄電池(バッテリー)から、なぜ原因不明の発煙があったのか、その解明が進まないまま見切り発車の今回の運航である。

 もともとボーイング787型機は2011年、11月に就航した最新鋭旅客機であった。しかし開発段階からトラブルが相次いでいたのも確かだ。日本導入が、予定より3年以上遅れたのは経緯がある。人的被害がなかったとはいえ、米当局の当初の認可に問題がなかったのだろうか。専門筋がどれだけ安全だと声高らかに叫んでも、それが信用できないと日本人は皆知っている。東京電力福島第一原発事故の教訓である。

 原因が不明のまま飛行機を飛ばすその判断は、何なのか。政治的配慮なのか、アメリカが安全と認めたから日本も、と言うその判断が理解できない人は大勢いるだろう。ともあれ、運航再開したのだ。安心して乗れるよう整備点検を徹底してもらいたいものだ。(編集担当:犬藤直也)