全国の都市公園遊具 設置20年以上が4割にも

2009年01月13日 11:00

 国土交通省は都市公園の安全管理の強化を図るため、全国の都市公園などに設置されている遊具の設置状況や安全点検の実施状況を平成19年度(平成20年3月31日現在で)に実施。その集計結果をまとめ、1月12日までに公表した。遊具が設置されてから20年以上経過しているものが18万8247基と設置遊具全体の4割以上にのぼり、19年度中の安全点検の結果、修理や撤去等の安全確保措置が必要になった遊具は4万2081基に上っていたことが分かった。このうち、5646基は撤去された。

 この調査は1443の地方公共団体等において、遊具が設置されている12万9534 箇所の都市公園とその他の公園を対象に実施したもので、設置されている遊具の総数は43万7068基と、前回調査(16年度)に比べ、1・1%増えていた。

 設置数の多い遊具は、踏み板式ぶらんこ(6万8033基、遊具全体の15・6%) 、すべり台(6万6303基、15・2%1)、砂場(6万1466基、14・1% )で多い順は前回調査と同じだったが、設置数の増加割合では健康遊具が57・5%増、複合遊具(鋼製)が15・9%増、スプリング遊具が9・1%増と健康遊具の伸びが目立った。一方で、設置数の減少割合が高い遊具として回転塔(31・7%減)、ゆりかご型ぶらんこ(25・6%減)、ジャングルジム(12・2%減)と遊具使用中に怪我や事故の事例が発生していた遊具は安全性を考えてか、減少した。

 遊具の点検状況では公園管理者は日常点検を平均で月に 3・8 回、定期点検を平均で年に2回行っていた。

 国土交通省では「平成21年度より都市公園安全・安心対策緊急総合支援事業を創設し、各地方公共団体で実施される都市公園の安全・安心対策を支援していく予定です。本事業の活用により、老朽化した遊具の更新等を促進し、安全対策の一層の推進を図っていきたい」としている。