商品に不満 国民生活センターに相談は1・6%

2008年12月22日 11:00

 この1、2年の間で商品やサービス内容に不満を持ったとする消費者は29・3%と約3人から4人に1人の割りで不満を感じており、そのうち、74・8%の人は不満について誰とも相談せずに済ませていた。また、相談したと回答した22・5%の人に相談の相手先を尋ねた回答では「購入先や利用先、勧誘員」が73%、「メーカー」が22・1%とそのほとんどを占め、消費生活センター(7・4%)や国民生活センター(1・6%)への相談は低い率にとどまっていることが分かった。

 これは、内閣府が全国の20歳以上の男女3000人を対象に今年10月16日から26日にかけて、消費者行政の推進に関する世論調査を行った結果分かったもの。有効回答1853人。

 それによると、全国都道府県に開設されている消費者センターに対する認知度では、名前も活動内容も知っているとの回答は22・0%で、名前は聞いたことがあるが、内容は知らないとする人が48・8%、名前も活動内容も知らないが26・1%と4人に1人が存在すら知らなかった。

 さらに、国民生活センターに至っては名前も活動も知らない人が32・5%と3人に1人が知らないと回答。逆に名前も活動内容も知っていた人は15・3%にとどまっていた。そこで、名前も活動内容も知っていると回答した人に国民生活センターの窓口体制の満足度を尋ねた質問では39・2%が満足している、と回答していたが、満足していないも17・3%あった。満足していない理由は「相談の受付から助言にとどまり、斡旋や紛争解決まで責任を持って対応していない」(49・0%)というものや「対応に専門性がないなど、十分な対応をしてもらえない」(32・7%)「相談時間が短いなど、ひとりひとり、じっくり相談にのってもらえない」(30・6%)というものが上位を占めた。国民生活センターの存在、役割の広報活動とともに、職員の質量とも一層の充実が求められている。