ペット保険急成長 世界3位に

2013年06月13日 17:55

 家で飼っている犬や猫などのペットが、急に悪くなったりした時、動物病院に駆けこむ。そうした時の治療費の一部を負担するのが「ペット保険」。今このペット保険市場が急激な伸長を見せている。

 ペットといえども今や家族と同様の扱い、悪ければ病院に駆け込み、死んだらお墓を作る。これが一般的な常識となった。そこで、ペットの健康に気を配る飼い主が急増し、ペット保険各社も契約数が増加し、今では約80万件、保険料収入は、年間200億円とも言われている。このペット保険に入っていない場合は、治療費全額負担で、入院,手術などすると、莫大な金額になる。

 一般的なペット保険は、犬や猫の通院費用や、手術代の50~70%を補償する。支払う保険料は、年間2万5000円~10万円。ペットの年齢が上がるにつれ、保険料が上がっていくのは人間と同じ。「動物保健」対応病院の窓口に「動物健康保険所」を提示すれば30~50%の負担で治療が受けいれるシステム。これは人間の健康保険システムと似ている。違うのは国が介在しないことだ。

 日本でペット保険が普及したのは、2000年代と比較的新しい。しかし今や英国、北米に次ぎ世界第3位の巨大市場と化した。

 ペット保険の国内最大手はペット保険専門のア二コム、外資系では、アクサ損害保険が参入、「少額短期保険」と呼ばれる、中小企業と合わせ、約10社が商品を提供している。

 動物の治療には、人間の診療報酬のような公的制度はないので病院によって治療費はまちまちだ。今後保険を成り立たせようとするならば、治療費の妥当性、不正の防止などが課題といえよう。対応病院で、保健を割引できないケースもあり、その場合は、いったん全額飼い主に払ってもらい、保険会社に請求することになる。

 急成長した業界なので、まだシステムの機能面がついていけない面もあり、こうしたことも今後の課題と言えよう。(編集担当:犬藤直也)