【今週の振り返り】3勝2敗でも高値引け2回で週632円も上昇

2013年07月06日 19:39

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上がる日は170円を超える上昇で、下がる日も下落幅は50円以下と典型的な上向きトレンドに入る

 3日のNY市場は独立記念日前日で午後1時までの短縮取引でNYダウは56ドル高。ポルトガルで財務相に続き外相も辞任し、連立政権が窮地に追い込まれ長期金利が急上昇。金利上昇はギリシャ、イタリア、スペインにも波及し、ギリシャでは政府債務への懸念が再燃しヨーロッパの株価は一斉に下落。NYダウも安く始まったが、6月のADP雇用報告が市場予想を上回り雇用統計への安心感がひろがって上昇に転じた。エジプトでは軍事クーデターが勃発し、リスク回避の円買いで一時ドル円99円台前半、ユーロ円128円台後半まで円高が進んだが、4日朝方の為替レートはドル円は100円前後、ユーロ円は130円前後まで戻っていた。

 日経平均は85.29円安の13970.27円で始まる。海外の危機を織り込む動きもあり前日より円高なので14000円割れでスタートするが5分ほどで大台を回復し、30分たらずでプラス圏に浮上した。その後はプラスとマイナスの間で浮いたり沈んだりで、上海市場が続落でスタートし午前11時すぎに14000円を割り込んでも一時的。後場はマイナス圏で小動きが続く。終値は36.63円安の14018.93円で小幅続落。TOPIXは-3.10の1170.71で6日ぶりに下げた。売買高は24億株、売買代金は1兆9264億円で2兆円割れ。アメリカ雇用統計発表前の様子見に加え、ヨーロッパの債務問題、エジプトのクーデターによる原油価格上昇を警戒し投資家も動きづらい。

 業種別騰落率のプラス上位はその他金融、倉庫、証券、不動産、電力・ガス、水産・農林など。マイナスはゴム、鉄鋼、ガラス・土石、機械、輸送用機器、非鉄金属などだった。

 4日のNY市場は独立記念日で休場。5日朝方の為替レートはドル円は100円台前半、ユーロ円は129円台前半。イングランド銀行もECBも政策金利を据え置いたが、ECBのドラギ総裁は低金利政策の長期化を表明して利下げも視野と示唆。金融緩和期待でヨーロッパは株高でスペイン国債の入札は順調だったが、ユーロ円は130円台に乗らなかった。

 日経平均は131.92円高の14150.85円で始まり、10分後に14200円台にタッチ。前場は14100円台との間を行ったり来たりして安定的に推移した。アメリカの雇用統計発表前の様子見の薄商いで乱高下はしない。ドル円は40銭ほどしか動かなかったが、韓国以外のアジア株指数が堅調だったためか後場は一段高で14200円台に定着。5月23日高値の15942円から6月13日安値の12415円まで落ちた分の半値戻しを達成し、大引けは高値引けで5月29日以来の14300円台、291.04円高の14309.97円で今週の取引を終えた。前週末から632.65円も上昇。TOPIXは+17.87の1188.58だった。売買高は28億株、売買代金は2兆505億円で2兆円に乗せた。

 業種別騰落率は全33業種がプラス。上位は鉄鋼、非鉄金属、ガラス・土石、証券、繊維、鉱業などで、下位は水産・農林、パルプ・紙、食料品、不動産、建設、金属製品と、主に内需系で占められた。(編集担当:寺尾淳)