海外向けバイクが国内に登場

2013年07月06日 20:05

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3気筒850ccという新しいプラットフォーム採用のMT-09。国内販売を待ち望む1台だ。

モーターショーでコンセプトモデルを発表したあと、先に海外市場に投入し、その次に日本国内で販売されるというのはよくあること。先日、マスコミ関係者を集めて行なわれたヤマハ発動機<7272>の試乗会でも、人気があったのは、やはり海外市場向けモデルであるFJR1300A/AS、BOLT、TMAX、SMAXの4車種だった。

 その中でも注目度が高かったのはFJR1300A/AS。ヤマハのフラッグシップツアラーモデルでもあり欧州市場向けに開発された。水冷直列4気筒1298ccエンジンにトラクションコントロールや、一定速度で巡航できるクルーズコントロール機能を搭載した、新技術満載のヨーロピアンツアラーだ。コンセプトがツーリングスポーツというだけあって、ツアラーの持つ長距離高速巡航性をさらに高め、俊敏な操縦性で運動性能の向上させている。BOLTは北米市場向けで販売も好調な、アメリカンクルーザーStarシリーズのNEWモデル。Bobber(コンパクト、短く、シンプル、素材感重視)をキーワードに、1000cc以下の次世代 customを提案したモデル。細身なボディに942 cc空冷Vツインを搭載しているため、ビッグバイク初購入者や女性でもエントリーしやすい。

 また6月末に国内販売されたばかりの“マルチパーパススポーツコミューター”TMAX530もトピックだった。先行して発売された2012年度の欧州市場で51cc以上のすべてのモデルの中で一番の売れ行きを誇る、欧州最強530ccスクーターで、本体車両価格が100万円前後と高額ながらも、従来のビッグスクーターの概念を覆す革新的なデザインや運動性能を併せ持つ。ヤマハのウェブサイトを見ると、スポーツモデルのカテゴリーに属していることからも、TMAX530はスクーターという位置づけではないことがうかがい知れる。SMAXは、台湾市場向けのスクーターで、国内向けにはマジェスティSという名前が与えられるという。ちなみに、これら3車種は国内で販売される予定となっている。

 注目された上記4車種に加え、今年9月前半に欧州で販売予定となるMT-09もお披露目された。3気筒850ccという新しいプラットフォームを採用し、ネイキッドとモタードをハイブリッドさせたニューモデル。最近では欧州ヤマハが制作したオフィシャル動画「The Dark side of Japan」も話題になっていて、幻想的に描かれた日本を舞台に疾走するMT-09の勇姿を見ることができる。

 「クルーザーであろうがスクーターであろうが、ツーリングモデルであろうが、どの車もキーワードは“スポーツ”というのをかなり意識したモデル」とヤマハ上席執行役員の三輪邦彦氏が語るだけに、今回登場した海外市場向けモデルはスポーティカラーが強い。ヤマハの海外戦略として、先進国向けには、高性能エンジンを搭載したモデルやラインアップの拡充を図り、新しいコンセプトを提案するというのがある。また新興国向けには低燃費エンジンや低コストプラットフォームの開発などを掲げており、先ほど紹介したモデルもこのケースに当てはまる。

 海外向けモデルを国内投入する理由のひとつに、プラットフォームの統一化で、コストダウンを図る狙いがある。ただ、一般ユーザーからすると、海外向け専用モデルが国内仕様として気軽に乗れる時代になったというのが嬉しい。海外で先行投入され、ブラッシュアップして帰ってくる、いわば帰国子女のような存在。それに魅力を感じるのは当然のことだろう。(編集担当:鈴木博之)