HH60運用 日米安保義務果たす為必要 防相

2013年08月16日 08:27

 小野寺五典防衛大臣は15日、今月5日に沖縄の米軍キャンプハンセンで墜落炎上したヘリコプターHH60と同機種のヘリの飛行再開を16日から米軍が開始することについて「米軍としても安全性を確認できたと判断したことから運用が再開されることになったと承知している」と語り、「政府としては捜索・救難目的で用いられる同機の運用は米国が日米安全保障条約上の義務を果たす上で必要なものと考えている。わが国の災害救助活動にも貢献する」とした。

 また、安全確認については「米側から飛行再開に向けた措置の説明について、専門家を現地に派遣し、防衛省、外務省とも実際の整備作業場に赴き、ヘリコプターの操縦・整備について専門的な知見を有する陸上自衛官及び航空自衛官も同席し、ヘリコプターの操縦士及び整備担当者が直接その対応についての説明を受けたと伺っている」と安全確認を専門家が確認しているとの受けとめを示した。

 小野寺大臣は「墜落事故は米側から遭難者の救助訓練中に発生したものと説明を受けている」とし、「事故後、同型機の運用を停止し、同型機に対する通常は行わない入念な形での点検、乗組員に対する再教育の徹底、心身両面の健康確認を集中的に実施したということだ」と述べた。そのうえで「同型機に構造的欠陥は発見されず、米軍としても安全性を確認できたと判断したことによる再開となった」とした。

 小野寺大臣は「米軍機の運用は公共の安全に妥当な考慮を払って行わなければならないことは言うまでもない」として「政府として地元の懸念に十分対応できるよう引き続き米側に万全の安全対策、事故原因の究明等を今後とも求めていきたい」と引き続き、安全対策に万全を期すよう求めていく考えを述べた。(編集担当:森高龍二)