根本匠復興大臣は31日までに復興庁としての26年度予算の概算要求合計額が2兆6957億円になったと発表するとともに、中間貯蔵施設などの現地の理解を得ながら事業を促進するための福島現地推進本部を9月4日に発足させるとした。根本大臣と石原伸晃環境大臣が本部長をつとめる。
根本大臣は予算要求の内訳について「被災者支援に1331億円、まちの復旧・復興に1兆6780億円、産業の振興・雇用の確保に21552億円、原子力災害からの復興・再生に6558億円などになっている」とし「要求のポイントは予算の使途の厳格化を行いつつ、復興の進展に合わせて、がれき処理から復興のまちづくりへと重点をシフトした」とした。
また「予算の執行状況を踏まえて、被災地の復旧・復興に十分な予算を確保した。福島に関しては避難指示区域の見直しの完了を踏まえ、避難者への支援、ふるさとへの帰還の加速化のための予算を計上した。新しい東北を着実に推進するための予算を計上した」などをあげた。
中間貯蔵施設については現在、大熊町と楢葉町で事前調査が行われているが、地元の理解を得ながら事業を促進するため現地体制の強化を図るとして「中間貯蔵施設等福島現地推進本部」の設置を図る。
根本大臣は「復興庁の司令塔機能のもと現場主義を徹底し、現地体制を構築する」と狙いを語り「本部長である私と石原環境大臣のもとに、井上信治環境副大臣を副本部長、浜田昌良復興副大臣、亀岡偉民復興大臣政務官、赤羽一嘉原子力災害現地対策本部長で構成。本部事務局として中間貯蔵施設等整備推進室を設置し、室長に峰久幸義福島復興再生総局事務局長を当て、復興庁、環境省、原子力災害現地対策本部の幹部を配置する」と述べた。関連して「環境省に新しく統括官が設置される予定」という。(編集担当:森高龍二)